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素敵話:クリスマスのお話
2012年12月23日 23:29
前にも書いたかもしれないけどXmasの話
あるクリスマスの日の出来事です。
うちには6才の息子がいます。
我が家ではクリスマスイヴの夜、子供たちが寝静まった枕もとにおもちゃをそっと置いて、翌日の朝、子供達が目を覚ました時におもちゃを見つけて[わ~、サンタがきた~!]と喜び、そして、そのおもちゃで遊ぶということを年中行事にしていました。
その年もまた同じように、子供達の枕もとにおもちゃを置きました。
寝静まってから…。
次の朝、子供達が起きた時に[わ?、サンタがきた?!]といつもと同じ光景が起こると思っていました。
そう信じていました…。
買ったおもちゃは子供用のコンピューターでした。
そのコンピューターの電源を入れた時に事件が起こりました。
電源をいくら入れてもつかないんです。
壊れていたんです。
お昼になるのを待って、買ったおもちゃ屋さんに電話を入れました。
責任者の方が出てこられて、こんな対応をされました。
[あー、故障ですか。それは申し訳ないですねー。でもね、それは作ったメーカー側の責任なんです。メーカーのお客様相談室に電話をして下さい。電話番号を言いますんでー]と。
少し[ん?]と思いながらもおもちゃメーカーに妻が電話をしたんです。
クリスマスの日におもちゃメーカーに電話してみるとわかりますが、繋がらないんですよね。
1時間に4回位の割合で夕方くらいまでかけたんです。
タイミングも悪かったとも思うんですが…。
けれども、その日はとうとう繋がらなかったんです。
お昼をすぎた頃、息子は泣き始めました。
新しいおもちゃで遊べない。。。
泣く気持ちもわかるんだけど、その泣く息子を見て妻は[あんた、ちょっと位我慢しなさいよ]と…。
これはサンタさんからのプレゼントだから僕も[俺らが我慢しろよってのもおかしいだろ!]と取り乱す一幕もあったんですが。
しびれをきらして、夕方4時を回った頃に買ったおもちゃ屋さんにもう一度、妻が電話をしました。
同じ人が出てきて、同じ対応をされました。
そこで、僕はちょっと腹が立つのをこらえて、電話を変わりました。
そしてこう言いました。
[クリスマスの日、お忙しいのに故障の電話なんかして申し訳ありません。もう修理は結構です。もういいんです。電話を変わったのは一つだけお伝えしたい事があったんです]
[はあ?]と相手の人は、警戒心を強められました。
何言うんだろうな、電話を変わってまでと思ったでしょうね。
僕はかまわずこう続けました。
[僕がそちらのお店で買ったもの、それは何だか解りますか?僕が買ったもの、それは…サンタクロースは子供達の心の中にいますよね。子供達はイヴの夜、サンタに会おうと、夜更かしをするんです。
一時間経っても二時間経っても現れる様子はないんです。
そして、睡魔には勝てずとうとう寝てしまいます。
次の朝には枕元にはおもちゃが置かれている。
そのおもちゃを見て『あー、サンタは本当にいたんだー』
そう思って、心踊らされて、遊ぶ。
その夢と子供達の感動に、僕はお金を払ったんです。
僕がそちらで買った物、それはおもちゃでは無いんですよ。
その夢と感動です。
だから、クリスマスにこのおもちゃで遊べる事がどれ程大切かという事を、それだけは理解して頂きたいと思うんです。
又、余裕がある時に修理の方をお願いします]そう言いました。
そして電話を切ろうとした時です。
その人は暫く黙っていました。
その後こう言われました。
[お客様、時間を頂けますか?]
[お客様がお買いになった子供用のコンピューター。超人気商品で、この店には在庫はございません]
それを聞いて、調べてくれたんだなぁと思って、胸が[ぐっ]となりました。
[でも支店を探してみれば、一つ位あるかも知れません。もしあれば、今日中に届けさせて頂きたいと思います。一寸時間を頂けますか?]
[えっ、本当ですか?本当にあれば子供は凄く喜びます。お願いします]
僕はそう言って電話を切りました。
電話を切った後僕は[頼む。あってくれよ!]と期待に胸が張り裂けんばかりでした。
そして、ピンポンが鳴るのを心待ちにして待ちました。
しかし、夜の8時になっても誰も来る気配はありません。
子供達はすっかり寝支度ができて、布団の中に入りました。
[間に合わなかったな。きっと無かったんだな。今年のクリスマスはガッカリだったな。でも、こんな時もあるよな…]と諦めていた、その時です。9時頃でした。
[ピンポン!]とベルが鳴りました。
僕は[よし、来た!]っと小さくガッツポーズをしながらも何食わぬ顔で子供たちを部屋に残し、玄関に向かいました。
ドアを開けたら、その人がコンピューターを抱えて立っていました。
しかも、サンタクロースの服を着て…。
僕は驚きました。
[えっ、サンタ?!]と思わず口に出ました。
その人は言いました。
[サンタクロースです。お子さんをお呼び下さい]
僕は漠然とスーツ姿の人を想像していました。
スーツ姿で代わりのコンピューターを持ってくる、そう思っていました。
でも、僕の前に立っていたのはサンタでした。
僕は興奮して子供達を呼びに行きました。
[早く降りておいで]
子供達は何事かと、どたどた階段を下りてきました。
そして、その人の姿を見た瞬間[サンター!サンタだー!!]
驚きながらも次の瞬間にはピョンピョン跳ねていました。
サンタはしゃがんで子供達の目線に合わせてこう言いました。
[御免ね。サンタのおじさん忙しくてね。壊れたおもちゃを持ってきてしまったんだ。御免ね。はい、これはちゃんと動くからね。お利口にしていたら来年もまた来るからね]
そう言って頭を撫でてくれました。
僕は子供達を部屋に戻してその人にお礼を言いました。
[有難うございました。本当に子供の夢をつないでくれました。サンタにまでなって頂いて本当に有難うございました]
その人はこう言いました。
[私達が売っている物はおもちゃではないんです。夢と感動なんです。忙しさにかまけて大切な物を忘れていました。それを教えてくれて有難うございます]と。
[とんでもないです。こちらこそ本当に有難うございます。こんなことをして頂けるなんてこれから僕は一生貴方の店からおもちゃを買います。いい社員さんがいる会社ですね]と僕はそう言いました。
その人は泣かれました。
僕も思わず泣いてしまいました。
その夜はとても不思議な気分で眠れませんでした。
眠らなくてもいい、そう思いました。
[なぜ、あの人はサンタの服できたんだろう?]
そう考えるとずーっと考えていました。
そして、いきついた言葉、それは[感動」でした。
素敵ですね♪大切なことに気づかせて頂けるお話です
このデジログへのコメント
感動ですね。
でも、私の時代は、日本中が貧しくて、ごく一部の人しか楽しめなかった
管理貞操帯さん:そうですね。だんだん豪華になってきてるんだろうな
それ、ホンマのサンタやってんで(o_ _)ノ彡☆
ハートフルけんじさん:考えさせられますよね
satoruさん:そうですね。気づいた時から意識していかなきゃね
COSMICLOVEさん:そうかもしれませんね
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