ネットの印象的な話1つ、いい話2つ

[大袈裟だけど、神を見たような気がした]
10年以上前、俺が喘息で苦しんでいた学生時代のこと。
自宅で発作に襲われ、運悪く薬を切らしていたので病院に行くことに。
通常なら病院まで自転車で2分くらいなので、発作による呼吸困難をこらえてこぎ出したのだけど、もうちょっとで病院が見えるというところまできて、息が詰まって動けなくなってしまった。
酸素不足で、頭のなかはもう真っ白。死ぬかもしれない。
でも、死んだ方が楽、ってくらいの苦しみ。
そこへ通りがかった30歳前後の男性が、俺の様子を見てただなぬ気配を感じたらしく、声をかけてくれた。
俺が息もたえだえに病院の名を告げると男性はなんと背中を貸してくれた。
俺をおぶって病院まで運んでくれた男性は、すぐに引き返すと、今度は停めてあった俺の自転車を病院まで届けてくれた。
あの時、息が苦しくてうまくお礼が言えなかったけど、涙がでるほど嬉しかった。
大袈裟だけど、神を見たような気がした。
似たような状況に遭遇したとして、自分に同じことができるだろうか。
いや、やらなくちゃって思う。


[35億円の借金]
若い頃の矢沢永吉さんは、「成りあがり」という本を出版し、想像通り、突っ張っていた。
その彼は、今や還暦を過ぎているが、今もなおパワフルなコンサートを行い、多くの人を喜ばせている。
彼は、以前35億円騙し取られた。
しかも、貧乏な時代から一緒に苦楽を共にした片腕であった自分の親友に、だ。
出来心ならまだいい。
昨日も今日も、一緒に泣いて笑っていた親友が自分を騙し、そして全財産を無くした。
あの時一緒に笑い、あの時励ましてくれた親友が、影でずっと自分の事を騙してきたのか・・・と思うと、心にポッカリ穴が開いてしまったようだった。
お金の問題ではない。大事なものがゴッソリ失われ、何もできない状態になった。
今まで積み上げたものを無くし、莫大な借金を抱え、自己破産した方がいいと周りは皆勧めた。
しかし、永ちゃんは負けなかった。
結果的に、数年で返済が終わった。
永ちゃんは自分で言う通り“成りあがり”。
若い頃の彼なら、ロックをやって反抗した通り、逆境をバネにして頑張った。
今回も「くそー、負けるもんか！」
「絶対に見返してやる。」とやりそうになった。
そんな永ちゃんに、奥さんはこう言った。「あなた、努力の方向が間違っていない?」
その一言で気がついた。
証拠は山のようにあり、相手を訴えれる状態でも、永ちゃんは親友を訴えなかった。
「今までよくやってくれた。全財産くれてやろう。俺がアイツにくれてやったのだから、アイツの事を呪ったり、悔しがる必要はない。ＯＫ。今の俺が仕事を倍にして頑張ろう」
そして、完済した。


[ただいま]
あの大地震のとき、主人が職場からなかなか帰ってこれず、しかも主人の状況が分からない中、不安な気持ちで一杯でした。
子供と義母とで待ち続けたあの夜。
大丈夫と言いながらも胸が張り裂けそうでした。
朝の5時過ぎに車の音を聞いたときには飛び出していき、姿を見たらボロボロ涙がでてきました。
「ただいま」といつもと同じ口調の主人にしがみついて、「おかえりさなさい」と。
毎日当たり前のように家を出て、帰ってくる。
そしてたわいない会話をして一日を終えることの幸せを、夫婦になってこのときほど感じたことはありませんでした。
それからは出勤・外出する際にはお互いに喧嘩しない！
ちゃんと挨拶をして出掛けることと決めています。
「ただいま」と毎日帰ってくる主人を笑顔でこれからも迎えていきたいです。