ほんわか話:テスト

オリンピック、柔道女子やりました!決勝前のあの気迫が素敵でした(勝つぞオーラが)♪
人を応援すると自分まで元気になっちゃう!いつも誰かを応援できる人でありたいね♪

NTTコミュニケーションズHPより

「お元気ですか?FAXつけました。只今テスト中」
10月のある日、父の字で1枚のFAXが届いた。
そういえば、夏頃にウチの古くなったFAX付き電話機を沖永良部に住む両親に送ったのだった。
というのも、子機が壊れ買い換えたもののFAXとしてはまだ充分に使えたため、処分するには抵抗があり、田舎で使ってもらうことにしたのだ。
[もったいないから]単にエコロジー的な意味では勿論のこと、東京、大阪と、離れて住む子供や孫達と新たなカタチでのコミュニケーションツールになればというもう1つの想いもあった。
中古の電話機にそんな娘としての想いを託し、殆ど一方的に送ったのが数ヶ月前。
FAXの第2の活躍を期待しながらも日々に追われ[新たなコミュニケーション]を自らとるわけでもなく、あげたことさえ忘れかけていた頃の父からのテスト通信だった。
FAXを使ってくれたのが嬉しくて直ぐにでも電話したかったが、それではテストの意味がない。
かといって「届いたよ。こちらは皆元気です」
では事務的で折角の初通信だというのに愛想がない。何か面白いこと、何か楽しいこと。出来れば、記念になりそうな1枚にしたいのだ。
紙とペンを前にあの手この手を考えていると、目の前にあの手とこの手(正に子の手、子の足)転がっていた。
そうだ、これだ!
今日は誕生日でも記念日でもないけれど、子供の手形と足形をとろう。それを送るのだ。
やんちゃざかりの2歳と3歳。
戦争さながらの毎日を少しだけ切りとって子供の成長をほんのひとコマでも伝えられたら…
我ながらの名案に浸りつつ早速絵の具を用意し、やんちゃ息子とおてんば娘相手に悪戦苦闘が始まった。
「ダメダメ～!じっとして」
「動かないの～」
暫く親子で格闘した末、何とか送信に使えそうな綺麗な1枚がとれた。
そして、ベトベトになった手足をそのままに…
私はできあがった手形と足形に見入ってしまった。
大きくなったなぁ
ふいに胸がキュンとなり、目に熱いものが込み上げてきた。
思いがけず年子で恵まれた宝物。
のんびりゆっくり育てていた1人目だけの時とは違い2人目ができてからは毎日が必死で、駆け足で子供の成長をこうやってじっくり味わうことを忘れていたような気がする。
改めて大きさを確認することも実感することも日常に追われて忘れていたような気がする。
でも、ちゃんとちゃーんと大きくなっているんだよね
そんな当たり前のことを父に送るFAXで自分自身が気づかされたのだ。
計らずとも父から届いた[テスト中]のFAXが私の親としての成長度を計られる、ある意味[抜き打ちテスト]となったわけだ。手形、足形を押した私の答案用紙に父は何点つけてくれるだろう?
自分の子育てを振り返り子供の成長を目に見えるカタチとして再確認しひと呼吸する。
そんな機会を与えてくれた今回の出来事は[新たなカタチのコミュニケーション]の思わぬ副産物かもしれない。
大きくなったね。気がつけば顔まで絵の具だらけの2人の子を思わずぎゅうと抱きしめた。

子供の成長で親の成長が、部下の成長でリーダーの成長が計れる!親が子にするように、リーダーもまた部下に無償の愛を注がなきゃです☆