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成程話:見放される前に見放す
2012年07月17日 14:25
バルタザール・グラシアンの心に響く言葉より
《見放される前に見放す》
自分が落ち目になるのを待っていてはいけない。
見放される前に見放すのが賢者のやり方である。
最後は勝利で飾るべきだ。
(グラシアンの言葉)
いつも良いポジションを確保できるとは限らない。
より多くの人間が関わり、より多くの思惑が働けば、ますます人間関係は複雑化し、どれだけ根回しをしても思い通りの立場を射止めにくくなる。
時には貧乏くじが回ってきて、運気が下り坂になりそうなときもでてくるだろう。
それはあなたの能力の問題ではなく、単に運の問題だ。
自分で管理できない問題なので、運が落ちてきた時の対策を考えておいたほうがいい。
グラシアンの教えはこうだ。
「しばしば太陽は沈みゆく姿を見られぬよう雲に隠れる。最も輝いている時に身を隠すことさえある。そうすれば、見ている人は太陽が沈んだのかどうかわからない」
もし運が悪く災いが少しでも起こりそうなら、その場所からすぐに撤退しよう。
積極的に見放すべきだ。
落ち目になりそうな時は兎に角厄介なことを避け、身を守ることを第一に考える。
そして、運気が上がるのを待つのだ。
「賢明な調教師は馬がレースで転んで笑いものになる前に引退させる。また、美人は早めに鏡を割っておいたほうがいい」
とは、グラシアンの警告である。
『本当に役立つ「人生の知恵」ノート』イースト・プレス
バルタザール・グラシアンは17世紀スペインの哲学者で、イエズス会の修道士、そして著述家。そして、ニーチェ、ショーペンハウアー、ヴォルテール、森鴎外など多くの偉人に影響を与えたとか。生のあらゆる局面で最も難しいのが出処進退です。歳を取ってからだけでなく、若い頃でも何かの役職についたら、それをいつまでも放さない人がいる。そういう人は皆異口同音に「あなたより他に人がいない」「まわりから引きとめられている」などと言われたことを真に受けている。そして、だらだらと長く役職にしがみついて、疎んじられ、嫌われるまで気づかない。これは恋愛でも友達やサークルやあらゆる会合の人間関係でも、同じことがいえる。「見放される前に見放す」ことで余裕ができ、自分を客観視することができる。時きにはこだわりを捨て、手放すことも必要です。
このウラログへのコメント
アキサンさん:ありがとうございます。確かにそうですよね。私もそんな感じです
-Q-さん:そうですね。簡単に諦め過ぎるのもよくないし
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