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成程話:挨拶をし続けた人

2016年05月24日 23:44

臨済宗のお寺の僧侶でもあり、芥川賞作家でもある“玄侑宗久(げんゆうそうきゅう)”さんが、天竜寺で修行をしていたときの話。


毎朝宗久さんが廊下の拭き掃除をしていると、庭先から「おはようございます」と、にこやかな笑顔で挨拶をされる作務衣姿の方がおられました。
宗久さんは、当初はこの方が何者なのかわからず、ただ、毎朝爽やかな笑顔で挨拶されるので、とても感じのいい人だとは思っていたそうです。
後でわかったのですが、この方が天竜寺の貫長(最高位の方)でした。
この貫長さんは、毎朝決まった時間に天竜寺近くを散歩されていたそうです。
そのときに毎日出会う人がいました。
その人に対して、貫長さんは毎日同じように「おはようございます」と挨拶をして会釈をなさいました。
しかし、声をかけられた人は、無視をして一切返事をすることがなかったといいます。
しかし貫長さんは、相手の笑顔や挨拶が返って来ようが来るまいが関係なく、毎朝笑顔で「おはようございます」と言い続けたのだそうです。
三年経ったある日のこと、いつものように「おはようございます」と笑顔で挨拶した貫長さんに対して、その人はついに「おはようございます」と声を発しました。
そして、言い終わった後に、「ごめんなさいっ」と、がばっとひれ伏したというのです。

すべてを味方 すべてが味方
小林正観
三笠書房より


相手が返事をしなかったからといって、責めていたわけではないのです。
相手の態度がどうであれ、自分の生き方として気持ちよく笑顔で毎日挨拶をする。
これが、相手のためにしている事だったらどうなったでしょう?
「こんなに挨拶しているのに!」ってなります。
自分がしたくてしていることは、自分勝手かも知れませんが、それで善いのです。
陽徳と陰徳の違いでもありますね♪
陰徳は、誰に気付かれなくとも、善いことをしていくことです。
相手の反応や見返りを期待していません。
かたくなに挨拶を拒み続け、視線を交わすことさえしなかった人に対して、三年もの間、笑顔で「おはようございます」と言い続ける人。
尊敬すると共に、少しでも近付きたいと思いました♪

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