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素敵話:子供の純粋な優しさ
2013年08月25日 15:35
知的障害者を兄にもつ小学1年生の子(弟)の話。
入学式の日、その子の席の隣に、小児麻痺で左腕が不自由な子が座りました。
お母さんの心は揺れました。
この子(弟)は、家では知的な障害をもつ兄がいる為に色々苦労して、学校では小児麻痺のお友達が横にいる。
何て可哀想なことだ、いっそ学校を転校させようかと夫婦で悩みました。
最初の体育の時でした。
手が不自由な小児麻痺の子は着替えるのに30分もかかってしまいました。
でも、時間がかかっても先生は何も言わずこの子を放っておくことにしました。
でも、二度目の体育の時間には、この子も他の子と一緒にきちんと並んで待っていました。
どうしてだろうと思った先生は次の体育の前の休み時間に、そっと陰から見ていました。
すると、隣の子(弟)が一生懸命に手の不自由な子が着替えるのを手伝ってあげていたのです。
そして、その子が着替え終わると、二人で校庭に元気よく駆け出していったのです。
先生はやはり何も言わずに見守ることにしました。
七夕の日のことです。
丁度授業参観日でした。
先生は子供達に願い事を書かせて、それを教室の笹に下げておきました。
お母さん達が集まった所で、先生は一枚一枚、短冊を読んできました。
一年生ですから「あのおもちゃかってちょうだい」「おこずかいちょうだい」というようなことが書いてありました。
その中に一枚だけ、こう書かれていました。
「かみさま、ぼくのとなりのこのうでをなおしてあげてください」
あの弟が書いたのものでした。
先生はこの一途な祈りを読むと、もう我慢できなくなって、あの体育の時間のことを、お母さん達に話しました。
小児麻痺の子のお母さんは、子供がどんなに教室で不自由しているのだろう、迷惑をかけているのだろう、申し訳ないことをしてしまったと教室に入れずに、廊下からじっと様子を見ていました。
が、先生の話を聞いた時、突然廊下から飛び込んできました。
教室に入るなり、ぺったりを床に座り、この弟の首にしがみついて絶叫しました。
「坊や、有難う、有難う、有難う、有難う。有難う、有難う、有難う……」
その声がいつまでも教室に響き渡ったそうです。
「気くばりのすすめ(続)」
鈴木健二著
講談社より
子供の純粋な優しさにじわっとなりました。困っている人がいたら助ける。その当たり前のことを当たり前にする。
そんな大人が格好いでなと思う
このウラログへのコメント
ご存知の通り、私は知的発達障害者のボランティアをしていますが、子供達は、お互い助けあっています。
隣のトトロさん:ですね。当たり前に気遣いできる人はやっぱり素敵です
管理貞操帯さん:施設(?)での教育の仕方でも変わりますね。弟は前の施設行くようになってからマナー悪くなりました
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