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ためになる話:出演いたしません

2012年10月24日 09:13

ためになる話:出演いたしません

食い倒れの大阪で有名な蕎麦屋があった。
大変商売熱心なその主人は、旅行等に出かけると土地のそば屋へは必ず試食に出かける。
ついでに、その店で使っている材料や醤油やダシ等を詳しく尋ねて帰ってくる。
それらと自分の店のとを比較研究して、日夜美味への挑戦を怠らなかった。
あまりの評判を聞いてひどく興味をもったある人が遠路もいとわずこの店を訪ねていった。
当の主人はカウンター内に姿勢正しく座っている。
ウェイトレス達はできあがった蕎麦をお客へ運ぶ前に、必ず主人の所へ持ってゆき、一つ一つ味見して貰っているではないか。
それにまた主人は実に真剣そのもので[よし]とか[これはいけない]と静かに裁断を下している。
自分の納得できない料理は決してお客に出してはならぬという信条に生きている。
この態度を見てその人は何によらず人が名を成すことは、決して偶然や一朝一夕のことではないことを知らされ、頭が下がったという。
ある人が有名な音楽家ルベルグに、ピアノ演奏の依頼にいった。
近日に迫った新曲発表を是非成功させたかったからである。
ところが、タルベルグの返事は意外であった。
[申し訳ないが、練習する日がたりません]
[貴方程の大家、四、五日もあればこれ位の歌曲はわけないでしょう]
[いや、私は公開の席に出るには一日五十回、一カ月千五百回以上の練習をしなければ出演いたしません]
流石達人の言というべきか。
大家でも、かかる信念に生きているのだ。
飲み、食い、眠り放題で頭角を現そうとすることは、木に縁って魚を求めるに等しいと言わねばならぬ。

[光に向かって100の花束]
高森顕徹 著
1万年堂出版より


本物の職人であり、本物のプロですね♪
その拘り先に喜んでくれる人がいる♪
自分も見習っていきます♪


[<負けました>といって頭を下げるのが正しい投了の仕方。辛い瞬間です。でも<負けました>とはっきり言える人はプロでも強くなる。これをいい加減にしている人は上にいけません]
by谷川浩司(将棋棋士)

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