メルマガの印象的話:誕生日の想い

誕生日の想い◆◆

今日で私は53歳になりました。
誕生日というのは、子供の時には楽しいパーティやプレゼントであり、若い時には家族や友人からのお祝いや、何か特別なことをするのを楽しむ日でした。
でも、近年の私にとって誕生日とは、それまでの自分の人生を思い巡らす時となっています。
年末年始にも一年を振り返ることはしますが、そのシーズンって何かと忙しく、皆が同時に一年を振り返っているシーズンでもあるので、自分の個人的なことについて考える余裕がなくなってしまうのです。
だから誕生日は自分の人生を個人的にゆっくり思う良いチャンスです。
それでも今まではやはり誕生日には楽しいことをしようと家族で出かけたり、何か特別なことをしようとしていたので、それで一日が忙しく過ぎてしまっていました。
でも、今年はとても静かな誕生日です。
体調が悪いので電車に乗ってのお出かけはできず、息子も部活に行っています。
それに、今までは毎年母と一緒に誕生日を祝っていたのです。
母の誕生日は私と二日違いで一昨日でした。
だから、大抵は家族で母の家を訪問して、私と母の誕生日祝いを一緒にしていたのでした。
でも、もう母はいません。
母が天に召されてからもう5ヶ月になります。
普段はそんなに寂しさを実感しませんが、こういう時にはずしんときます。
自分の誕生日を祝ってくれる母がいなくなってしまったからではなく、祝ってあげられる母がいなくなってしまったからです。
例年なら、今頃カードやプレゼントを持って行って、母にハッピーバースデーを歌い、母が嬉しそうな顔をしてくれるのを何よりも楽しみにしていたのでした。
今の私には去年一緒に祝った母の77歳の誕生日がまるで昨日のように思い出されます。
あの時あんなに元気で嬉しそうにしていた母…
私のデジカメの動画には満面の笑みをたたえた母が、上機嫌で歌い出した様子が残っています。
最近思うのですが、誕生日とは、本人よりもその人を愛している家族や友人にとってもっと意味があるのかもしれないと…
なぜなら誕生日は、その人の為に何か特別なことをしてあげられる大きなチャンスだからです。
買物をするにも美味しい食事を作るにも、自分の愛する人達の為に何を買ってあげようかな…
何を作ってあげようかな…
と考えている時の方がずっと楽しいものです。
[何かをしてあげられる誰か]がいるということは素晴らしいことです。
たとえ、自分にできることがとても小さなことであったとしても。
誰かがいなくなってしまうと[その人がいる間に、もっとこうしておけばよかった]という気持ちは後を絶ちません。
でも、そんなふうに思い続けているだけでは悲しくなってしまうので、同じような後悔をしないように、私はその気持ちを、今、時分の周りにいる人達に向けるようにしています。
よく人は、他界した人達の供養の為と言って、沢山の時間やお金を費やして様々な法要をしますよね。
でも、その人が生きている間に、もっとその時間やお金をその人の為に使う方が、どんなに本人にとっても、周りの人達にとっても嬉しいこととなるのでは…
と思ったりもしました。
家族や自分の大切な人達の為に、これは一考する価値のある事かもしれません。
ところで、私は若い時から、よく[いつ死んでも後悔しない生き方をしたい]と願ってきました。
そして、その想いは今も続いています。
でも今年、この静かな誕生日を迎えて新たに思ったのは[いつ死んでもいい心構えを持ちながら、いつまでも生きる気持ちで生きる。]というものです。
それは私が若かりし頃に宣教師トレーニングで学んだ、この言葉に通じる所があります。
[行くにせよ、留まるにせよ、神に信頼して、その両方のために備えよ。]
これは、新しい地に神が導かれているのかどうかが、まだはっきりせずに思い悩んでしまうような時に、いつも主が示して下さった素晴らしい指針でした。
こういう言葉も、人生の様々なことに当てはめることができますよね。
私は自分の今までの人生をふり返って、やっぱり、その全てを神に感謝せずにはおれませんでした。
そして、静まって祈っていると、主は私の為に誕生日のメッセージを送って下さいました。
そこには私にとってとても意味のある幾つかの答えがありました。
だから、静かな誕生日というのも中々いいものです。
次回はその答えについて、少し書きたいと思っていますが、ぜひ皆さんも、誕生日や何かの機会に、自分の人生をじっくり振り返ってみて、神様と対話してみて下さい。
そして、家族の誕生日が近づいているなら、ぜひ、その人と後悔しない誕生日を過ごして下さいね。


自分の誕生日も周りの人の誕生日も大事にしたいな