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少し成程話:幸福王国ブータンの知恵
2012年10月15日 14:27
齋藤利也・小原美千代氏の心に響く言葉より
ブータンには幸せの国という形容詞がついて、人々の注目を集めています。
先の調査(2005年)で、全国民の97%が幸福だと思っていることがわかったのです。
国の政策で公の場では民族衣装の着用が義務付けられており、男性はゴという日本の和服に似た着物を着ています。
女性は1枚布を巻きつけるようにまとうキラというものです。
農業以外に主要な産業はなく、人々の暮らしも質素で、未だに自給自足の生活が殆どです。
石油や石炭等の地下資源には限りがあります。
一方、樹木は再生可能だし、水は気候が安定していれば雨としてずっと供給されます。
田んぼや畑の作物も、土地という資源を使って人が繰り返し再生できます。
ブータンの人々が争いごともそれ程なく、穏やかに暮らしてきた根底には仏教の教えがあります。
今生きているのは一時的なものだし、死ぬときは何も持っては行けない。
あれもこれも欲しいという消費型の経済に染まったら、現状に満足しなくなってしまいます。
「もっと、もっと」とエスカレートするのではなく「これで十分」と思うこと。
人々が[足るを知る]生活ができれば、消費社会のスパイラルに飲み込まれることもないのです。
近代化を急がないというのはそういうことです。
ブータン研究センター所長のカルマ・ウラさんは近代化についてこう語ります。
世界は近代化によって経済的に発達しましたが、社会的な関係は悪化し、今も崩壊し続けています。
コミュニティはなくなり、家族は円滑な状態ではなくなってしまいました。
更に都市部に住む若者達は[いい自然]というものを全く知りません。
例えば彼らは完璧な暗闇を知りません。
人間が眠る時には完璧な暗闇が必要です。
あるいは耕されていない土地、澄んだ空気も、精神的に発達する為には必要です。
人々がはっきりした考え方をもつには静寂も必要です。
近代化はこうした神聖な感覚を破壊しているのです。
だからこそ私達は注意深く近代化をすすめていかなければならないのです。
ブータンはそうした近代化のやり方とは違うタイプの方法で進みます。
それがGNH(国民総幸福量)という考え方です。
『幸福王国ブータンの知恵』光文社知恵の森文庫
日本も近代化の流れに乗って世界でも有数の便利さを手に入れた。しかし、その半面捨ててきたものは多くある。それは[恥を知る][惻隠(そくいん)の情][卑怯を憎む心]といった日本古来のよき精神風土の喪失です。又、核家族化や少子高齢化、人口減、といった社会現象は他の多くの先進国でも同様に大きな問題となっている。近代化と真逆にあるのが、暗闇や静寂や自然。完璧な暗闇を知らない者は真のきらびやかさや、明るさを分からない。静寂を知らない者は静かで深い思索を得ることはできない。近代化とそれに伴う便利さの欲求は[もっと、もっと]と常にエスカレートする。
[これで十分]と、足るを知ることも必要です。
このウラログへのコメント
表のログの私のコメントと似てると感じました。
キャストさん:確かにそうかも
ブータンはマスコミの一方的な情報に騙されてはダメネパール難民を受け入れて、今は、虐待の対象ですよ
管理貞操帯さん:全てがいいとは言わないけど、いいところもやはりあると思いますよ
1800年代後半、ネパール難民を受入れる事を、決めていたのに、邪魔になり、虐待、追放をし始めた
管理貞操帯さん:いい所もあるけどそういう所は悲しいですね
ブータンを追われた、ネパール人は、難民キャンプに収容されています。
管理貞操帯さん:そうなんだ
若い、ワンチュク国王夫妻に、この状況を、改善して欲しいと、願っています。
管理貞操帯さん:ですね。善政をしてもらいたいな
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