- 名前
- 笹熊猫 尚輝
- 性別
- ♂
- 年齢
- 50歳
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- 千葉
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【庵野秀明・安野モヨコ夫妻の深い愛情に学ぶ】
2013年07月23日 08:34
庵野秀明・安野モヨコ夫妻の
深い愛情に学ぶ
日刊サイゾー(messy)(2013年7月21日)
20日に封切られたスタジオジブリの新作映画『風立ちぬ』で主演声優を務めた、『エヴァンゲリオン』で有名な映画監督・庵野秀明(53)が、プロモーションのためさまざまなメディアに顔を出している。
18日発売の「週刊文春」(文藝春秋)で、対談連載「阿川佐和子のこの人に会いたい」に登場した庵野秀明は、妻で漫画家の安野モヨコへの愛情を、臆面もてらいもなく、サラッと口にしている。
同作では、婚約者を肺結核で亡くした作家・堀辰雄が実話をもとに描いた小説『風立ちぬ』をベースに、1920年代の日本を舞台に、主人公の堀越二郎(実在の零戦設計者)と不治の病を患った恋人・菜穂子の“大人の恋愛”が描かれているという。アニメキャラクターとしての堀越二郎の動きを見ていると、「もともと僕がモデルじゃないかと思うぐらい似てるんですよ」という庵野。同時に、恋人である菜穂子のしぐさも、「うちの嫁にすごく似てる」のだそうで、特に、菜穂子と二郎が二人でいる場面は普段の夫婦の様子とよく似ていて違和感なく演じることができたという。
阿川が「『愛してるよ』というところも無理なくできたの?」と問うと、そこは嫁に見せるのが恥ずかしい場面だと言いつつも、庵野は「いつも言ってることなんで……。いや、いつもじゃない、たまにですけど(笑)。それを再現しただけだから、恥ずかしいですね」と話した。
2002年に「ダブルアンノ」婚をして業界で大きな話題になったアンノ夫妻も、結婚生活は11年目を迎えている。モメることも当然ありつつ、夫婦での生活が心地よいようで、阿川が「本当に奥様がお好きなんですね」と茶化しても、庵野は「嫁さんが魅力的だからじゃないですか」「声を当てるときは全部嫁のことを思ってやってました」と淡々。
この対談を終えて、阿川は庵野を「奥様から伺っていたとおり、初対面の人間に対してはどう見ても饒舌でなさそうな」警戒オーラを放つ人見知りだと言いつつも、「それほどの人見知りが奥様のことを語るときだけは見事に堂々としておられる」と評した。確かに、庵野秀明は、妻について語るとき、とても堂々としてかっこいい。
◆この先もずっと全力で守りたい
05年に安野モヨコ初のエッセイコミックとしてリリースされた『監督不行届』(祥伝社/“エヴァの気難しそうなオタクオジサン”だった庵野のイメージを、“タヌキみたいで乙女でかわいいカントクくん♡”に変化させ、アニメファンを仰天させた名著)の巻末に、庵野は妻へのメッセージを寄せている。一部を引用したい。
嫁さんは巷ではすごく気丈な女性というイメージが大きいと思いますが、本当のうちの嫁さんは、ものすごく繊細で脆く弱い女性なんですよ。つらい過去の呪縛と常に向き合わなきゃいけないし、家族を養わなきゃいけない現実から逃げ出すことも出来なかった。ゆえに「強さ」という鎧を心の表層にまとわなければならなかっただけなんです。
つらい過去の呪縛、という言葉が精確に何を指すのか、部外者にはわかりようもなく知る必要もないことだが、安野が明るく賑やかな作風とは裏腹に、重い苦悩を抱えて生きてきたのかもしれない。もともと決して裕福ではない家庭に育ち、若くして漫画家デビューして生活費を稼いできたという安野。また、安野は事故で今も闘病生活を送る“天才漫画家”岡崎京子の元でアシスタントをしていたことがあるが、才能あふれる岡崎京子への嫉妬とコンプレックスに苦しみ、読者からの罵倒に傷つき、それでも馬車馬のように作品を量産する彼女自身を描いているかのような短編(『hon-ninvol.00』太田出版、掲載作品)の発表は、ファンの憶測を呼んだ。そんな「嫁さん」を、庵野は「全力で守る」と宣言している。
心の中心では、孤独感や疎外感と戦いながら、毎日ギリギリのところで精神のバランスを取ってると感じます。だからこそ、自分の持てる仕事以外の時間はすべて嫁さんに費やしたい。そのために結婚もしたし、全力で守りたいですね、この先もずっとです。
同じセリフを、ドラマか映画の作中で、若手イケメン俳優が美人女優に向かって放ったとしても、これほど衝撃的ではないだろう。
庵野秀明は日本の「オタク四天王」と呼ばれるほどの特撮オタクでアニメオタクだ。世間でイメージされるステレオタイプな「オタク像」は、画面の中の虚像・二次元に偏愛を抱く一方で、現実での人間関係が希薄。何を考えているかよくわからず、趣味にだけ金を注ぎ込むものの、一般的な消費行動を取ってくれない人々……こんな感じだろうか。しかしTHE・オタクの庵野は、現実で「自分の持てる仕事以外の時間はすべて嫁さんに費やしたい。そのために結婚もしたし、全力で守りたい」と公言できるほどに愛する人と出会い、10年以上生活を共にしてきている。
妻・モヨコは、05年にネット上に公開された「オタ嫁座談会(オタクの旦那を持つ女性3人による座談会)」で、『監督不行届』での愛あるメッセージについて「カントクのラブラブのメッセージには涙がでました」「女子ならば一度は言われてみたい~!」と羨ましがられ、「カントク、ウルトラマンとかもずーっと好きだからなぁ……。私聞いたことあるんだけど、一度好きになると嫌いになったり飽きたりすることはないんだって」と話している。その情熱が、特撮に対しても、妻に対しても同じように向けられるのならば、「オタク」の愛情の深さはマリアナ海溝よりも果てしないのかもしれない。
◆男の人と一緒にいてこんなにリラックスしたことはなかった
だからといって、「オタクは夫にするのに最適だよ♪」とは決して言えない。ダブルアンノ夫妻が深い愛情を抱いて結婚生活を送れることと、旦那がオタクであることは、別に関係がないからだ。ひとつだけポイントがあるとしたら、「互いに気が合う相手を見つけた」、これだけだろう。
またも「文春」阿川佐和子対談から引っ張り出してくるネタになってしまうが、06年に同コーナーに登場した安野モヨコは、
私は本気で結婚したいと頑張ると頑張りすぎちゃって相手が疲れるんじゃないかな。今のダンナと付き合って初めて、一日中、二人でベッドでごろごろしながら「女帝」っていう漫画を全二十何巻読んで。あ、こういうことしてても大丈夫なんだって思った。自分が男の人と一緒にいてそんなにリラックスしたことはなかったんです。
と明かしている。同様の話は、前出の座談会でもしている。よほどこの出来事が決め手となったのだろう。
カントクと付き合い始めて私がすごい楽だなって思ったのは、『女帝』を読みたいって思ってた時にカントクが全巻買ってきてくれて、しかも「1冊読んでは相手に渡す」っていうのを二人で繰り返して1日過ごした時! それでもいいんだって思った。
その後夜ご飯食べに行って二人で「『女帝』にカンパーイ!」って(笑)。普通の男子と付き合っていたときは、なんとなく相手に「1日中マンガ読んでた」って言えなくて、「エクササイズしてた」とか軽くウソついたりしてたんだけど(笑)。漫画浸りな自分に自分でダメ出ししてたんだと思う。カントクはそのへん気負いがなくて、そういうことを全く隠そうとしない。そういう意味で自分は不純であったなあと。
執事に監視されて育つような生まれついての高貴な身分ならばいざ知らず、ほとんどの独身男女は自宅で「ダラ~ん」と過ごす幸せな孤独を知っているだろう。そんな自分を「ダメだダメだ、もっと頑張ってキラキラしてないとっ!」と叱咤し、つい嘘をついたり見栄を張ったりしたくなってしまうような異性とは、おそらく「合わない」。そんな相手と結婚し、何十年も同じ家で暮らすことは拷問に近い。どんなに頑張って素敵な「結婚式」をしたとしても、ハッピーイベントの先には荊の道が待っている。リラックスした姿をさらせない相手、だらしない姿を許容できない相手との結婚生活は、誰にもおすすめできない。
安野モヨコは08年3月から、体調不良による休養生活に入っており、当時連載中だったいくつものマンガ(『オチビサン』を除く)は休載状態のままだ。病名やその後の体調が明かされずにいるため、ネット上では「うつ病」「不妊治療」など好き勝手な憶測が飛び交っている。描きたいのに描けないのか、もう描きたいと思えないのか、苦しいのか、楽になったのか……漫画家本人がどのような心境でいるかはわからないが、今の彼女を庵野カントクが「全力で守っている」のだとしたら、いち読者が心配の声や復帰熱望のエールを送るべきでもないのかもしれない。たとえ仕事を再開できなくとも、彼女の日々は空虚なものではないだろう。
(清水美早紀)
◆この記事の著作権は、日刊サイゾー(messy)に帰属します。◆
【naoki-XYZコメント】
男女が一緒にいて、気を使わない自然体の仲でいられるというのは、とても重要ですよね。
…と言うのも、私事で恐縮ですが、彼氏持ちの女性に告白して断られた時の言葉をそっくりそのまま書いているだけです
(ノД`)・゜・。
庵野さんの奥さんの安野さんに注ぐ愛情の深さに敬服します<m(__)m>
(´・ω・`)naoki-XYZ
このデジログへのコメント
安野モヨコさんの旦那様が監督だなんてしらなかった
ちょっとびっくりしました。
素敵な旦那様ですね
> ありさ☆☆さん
私もちょっと前まで知りませんでした
Wアンノというところは、神様のイタズラかな
物静かそうなイメージの庵野監督ですが
情熱的な方なんですね
仲の良い夫婦で、うらやましいです
そーだったのか・・・岡崎京子のアシスタント・・・
そら精神的にキツイですねぇ・・・
> ゆうらさん
えっ( ゚Д゚)
岡崎京子さんって、そんなに…
と思って検索したら
「ヘルタースケルター」の作者なんですね
何となく、苦労を察しました
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