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成程話:人からもらった正解
2013年03月19日 23:15
秋庭道博氏の心に響く言葉より
[人からもらった正解で生きていけるほど人生は甘くない]“考えるヒント”(養老猛司)
[柳の下にいつもどじょうは居らぬ]という諺がある。
これは[ある時柳の木の下でどじょうを捕まえたからといって、いつもそこでどじょうが捕まえられるわけではない]という意味。
そこから、他人の成功談を聞いてその通りやっても成功するとは限らないという教訓を引き出すことも可能だ。
ある人の成功談はその人一回きりのもの。
その人が遭遇した社会状況や人間関係と全く同じ状態が二度と出現すること等ないからだ。
勿論、そこから[成功への法則]を生み出すことはできる。
ただし、それはあくまで一般論であって、そのままでは個々のケースにあてはまらないこともしばしば。
それにもかかわらず、与えられた[成功の法則]通りにやれば自分も成功すると思い込んでいる人がいる。
応用がきかないというのか、世の中ケース・バイ・ケースだということがわからない。
このようなマニュアル人間の失敗は[正解]は常に1つだという思い込みにある。この世の[正解]は決して1つではないことに思いが及ばないのだ。
『疲れた心をなごませる言葉』PHP文庫
何かの成功本を読み、それを一字一句実践しようとする人がいる。しかし、そういう人は大抵途中で挫折するか、成果が出ることは少ない。
人の成功談はそれを一旦自分に置き換える作業が必要。
マニュアルになれてしまっている現代人は置き換えるという発想が苦手だ。
全く別の業界の成功例を、自分の業界に持ってきたらどうなるかというような柔軟な独創力。
[人から貰った正解]はあくまでも人のもの。成功談はその本質を捉え、我と我が身に落とし込むこと。自分で正解を見つける努力と冒険を惜しまない人でありたいな。
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