いい話:映画[しあわせカモン]松本哲也さん

映画[しあわせカモン]原作者
松本哲也さんの話。

松本さんの父は暴力団幹部。母は麻薬中毒。預けられた母の実家で虐待され、養護施設に預けられました。
中学で傷害事件を起こし、教護院に送られました。
音楽と出会ったのはその養護施設。
職員が弾くギターに魅せられました。
15歳で上京。
中華料理店で働きながら路上で歌い、23歳の時コンテストで優勝、メジャーデビューを果たします。
しかし、翌年[家を建てて一緒に住む]と決めていた母が亡くなります。
事務所の社長は夜逃げし、レコード会社は契約を解除しました。
故郷の岩手に戻り、歌を続けながら自伝を出版。
それを元に母の愛と絆を描いた映画[しあわせカモン]が制作されたものの、県内上映だけでお蔵入りしました。

一昨年3月、三陸を大津波が襲いました。
炊きだしと歌のキャラバンを続けました。
松本[人が元気になるのは、カネやモノでなく、人なんだとわかった]
その年の10月[お蔵出し映画祭]で[しあわせカモン]がグランプリに。
お陰で作品は各地で上映が始まりました。
本人も歌手で再デビューしました。
自分も被災地も再出発。
松本[炊き出しはいいから自分の仕事をしろと逆に励まされた。そんな人達がいることを全国に伝えたい]

朝日新聞2013.1.19


印象に残った話でした