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いい話:一歩を越える勇気

2013年02月14日 14:24

いい話:一歩を越える勇気

ヒマラヤの8000メートル峰でも苦しければ苦しい程出る言葉がある。
それは「ありがとう」だった。
一歩が出ない程辛い時、「ありがとう」と口にすることによって一歩が出る。
逆に、山に対して「ちくしょう」とか「負けないぞ」というような気持ちを持ってしまうと、力は出ない。
山に対峙してはいけないのである。
苦しみも不安も全ては自然の一部であり、僕らはその自然の中の一部である。
苦しみを受け入れ、そして感謝する。
「ありがとう」は困難な時代を乗り越える力のある言葉かもしれない。
企業のトップの人達は登山家と同じように命をかけている。
自分だけではなく社員の命も背負っている人達だ。
中には一度は会社が倒産しても、そこから這い上がってきて成功しているという人達も沢山いるのだ。
経営者だけでなく、誰もにいえることだが、生きていること自体が冒険なのだ。
僕にはその人達から学ぶことが沢山あった。
僕が幸せなのはヒマラヤで自然の偉大さを学び、下界では人間学を学んで、そこで自分は今何をすべきなのかということを自然と身につけることができたことだ。
学びこそ最大の財産であると思う。
ヒマラヤはないものだらけの世界だ。
勿論、元々人間が住むことのできない世界であるから、水もなく、食事もなく、親しく話ができる人もいない。
ヒマラヤでそんな生活を一ヶ月以上もしていていつも思うことは当たり前に思える毎日の生活が、当たり前でないということ。
山に登るということは帰るべきところのありがたさを再認識することだ。
人は孤高の山で一人で生きていくことはできない。
人間は生かされて生きていることを感じるのだ。
だからこそ僕は自分を幸せ者だと言えるのだ。

『一歩を越える勇気』サンマーク出版


栗城さんは1982年生まれ。6月9日の、丁度今日が誕生日で31歳になる若者
身長は162センチで体重60キロ。しかも、肺活量、筋量は成人男子の平均以下という肉体にもかかわらず、3年間で6大陸最高峰に単独、無酸素登頂してきた。
高校卒業後に東京で夢も希望も持っていないフリーターニート生活をしていたという。 それで、「ニートアルピニスト」と呼ばれたこともあった。
登山をする時は「執着を捨てる」という気持ちが大事だという。勿論、山頂を目指すという夢を捨てるわけではない。
自分の力で登っているという「我」の部分が問題で、むしろ「山の神様にお任せします」という気持ちが必要なのだそう。登山は死と隣り合わせ。普通、人が生きていられない酸素濃度の標高を無酸素で登ることは更に危険が増す。栗城は「苦しみに感謝」という言葉をよく使う。「生きているからこそ感じる苦しみと友達になろう」という意味。
登山のインターネット中継には7000万円超の莫大な資金が掛かる。スポンサー獲得のプレッシャーに悩まされて不眠に陥り「うつ病」と診断されたこともある。しかも前回のアタックでの負傷で今回は指9本を失うのかもしれない状況。
その苦しみとも<友達>になれるのか。
「第2関節から落とした場合、義指は付けられません。それでも来春必ずエベレストに挑戦します。ハードルが高い程『やってやろう!』という気持ちになるんです。知り合いにロボット工学専門家がいるんですが、手をターミネーターみたいに改造してもらうのもいいですね♪後はiPS細胞でノーベル賞を取った山中先生に期待です」
またこんなことも言っている。これまで自身のことを守ってきてくれた指を今度は自分の意志で守り通したいというのが最も大きな理由のようだ。指を<家族>に例えた栗城は最後に「一人も欠ける事なく、家族皆で元気になって、そして再びエベレストに向かえるように奇跡に挑戦します」と決意を示して記事を締めた。
高校の頃、癌で母を亡くした栗城さんが誓ったことがある。それは、彼の母の最期がそうであったように「決して弱音を吐かないこと」そして最後に「ありがとう」と言ってこの世を去れる人間になることだ。その為には「中途半端に生きてはいけない」と。栗城はもう次の「見えない山」を登り始めているのだ。」
人生はよく登山に例えられる。山あり谷ありの人生だが、どんなに苦しくとも「一歩を越える勇気」を持ち続けたい。

人は誰もが冒険し、見えない山を登っている。見えない山を登っている全ての人達と冒険を共有し、夢を否定しないで自分の中にあるエベレストに一歩踏み出す人を増やすこと。それが、僕の冒険であり、自分の山です。
by栗城史多

このウラログへのコメント

  • なな♪ 2013年02月15日 09:52

    ロックフィッシュさん:コメント有難うございます感謝する事が出来るって素敵な事ですね

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