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成程話:なるほど
2013年01月26日 16:23
松下幸之助翁の秘書だった、江口克彦氏の心に響く言葉より
松下幸之助は積極的に人にものを尋ね、好んで人の話を聞く人であった。
一緒にテレビを観ていても[君は今のニュースをどう思うか][今の問題についてどう思うか]等いつも質問をされた。
私も聞かれれば素直に、思うままに返事をする、答える。
[そうか、君はそう思うか]等と言いつつ、つけ加えて[成程]と言うのが常であった。
私だけでなく、誰彼となく質問、というより話しかけ尋ねた。
極端な例で言えば、会社でエレベーターの中で、偶々同乗した女子社員にも[あんた、どこの職場や][機嫌よう仕事してくれているか]等と声をかけたりしていた。
こうだああだ、というよりも、まず人に聞く、人に尋ねる。
それが松下幸之助であった。
歳をとると若い人にお説教する老人が多いらしいが、それがなかった。
いつも熱心に身を乗り出して聞いてくれるから、こちらも話し甲斐がある。
そうなると、松下から聞かれなくとも、尋ねられなくとも、何かあれば松下幸之助さんに話そうという気分になる。
興味深いことは、どんな答えをしても否定されることはなかった。
松下への批判も[成程]と聞く程であった。
だから、誰もが競うように松下に話を持ってきた。
[松下さん、こういう話がありますよ]
[アメリカに行ってきましたが、こういうことがありました]
[某政治家と話をしましたが、こう言ってましたよ]等、松下が求めなくとも多くの人が松下幸之助の所に情報を持ってきた。
松下は殆ど学校教育を受けていない。
小学校4年中退、しかも話によると、2年生の時体調が優れず、殆ど学校に行っていないと言っていたから、実質2年半しか学校で勉強していないことになる。
だから、殆ど知識らしい知識は得ていない。
にも拘らず、10万人を超える社員の中で最も多くの情報を得て、もっとも的確な判断ができたのは、こうした[人の話を聞く][人にものを尋ねる][話すより聞く]というその姿勢にあるのではないかと思う。
それだけでなく[身を乗り出して聞く][人の話を素直に聞く]、そういうことによって知識のない松下が、誰にも劣らない知識の豊富さ、そして知的に充実度を高めていったと言えよう。
『生涯現役の知的生活術』育鵬社
人の話に耳を傾けろとはよく言われること。でも、多くの人はその簡単なことができない。自分の知識やプライドが邪魔して、聞くことができず、喋ってしまう。
会っていて心地いい人は自分に共感してくれ、同意してくれる人。だから、自分と異なる意見、反対の人の意見を聞き続けるのは相当の覚悟と忍耐が必要になる。でも、自分の考えていたのと同じ答えを聞くなら、何も他人に聞く必要はない。誰にたいしても、どんな意見も[成程]と身を乗り出して素直に聞き続ける人でありたいな
このウラログへのコメント
成程なあ
って俺も言うてる
功績を残す人は違うナア
takeshi2012さん:ですね受け入れて自分の糧にしてるから結果がでるんだろうな
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