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温かくなる話:20年ぶりの[ありがとう]
2012年11月10日 09:31
山根利正さんの、心に響く言葉より
母は車椅子での散歩が大好きだった。
知人や通りすがりの方からも野の花や励ましの言葉を頂いた。
コースの途中の理髪店の奥様は母が通る時間を見計らって、いつも労わりの言葉や四季の花をくださった。
下校時には小学生が寄ってきて[大丈夫ですか]とか[楽しそう]と声をかけた。
[おばあちゃん気をつけてね][頑張ってね]と手を振る。
基地の中の道路で、若い婦人自衛官の隊列に出会った。
母に対面し、一斉に挙手の敬礼で[頑張って下さい]と声がかかった。
母は感激のあまり目を潤ませ、何度も何度もお辞儀をしていた。
私の胸のうちにも熱くこみあげるものを感じた。
[ありがとう]と声が出ている。
びっくりした。
以前、糖尿病の麻痺で人前で言葉が出なくなっていたのに、20年ぶりの[ありがとう]である。
[声が出たねえ]と母と目が合った時[いっぱい出会ったからね。とても楽しかった]とにっこりした。
母がこんなに喜ぶのも、多くの方から頂いた温かい心のお陰だと感謝しております。
<山口県防府市山根利正(69歳)>
『胸が熱くなるいい話』河出書房新社
アルピニストの野口健さんの産経newsの記事に次のようなものが↓
忘れられない光景がある。
宮城県気仙沼。
日はどっぷりと暮れ、全国から応援に駆けつけた消防車十数台もその日の業務を終え、宿舎に引き揚げようとしていた。その時である。道端から小学3年生位の男の子がパーッと飛び出してきた。
彼はピンと背筋を伸ばし、帰路につく消防車を見送りながら一台一台に[敬礼]をしたのである。
後ろで見ていた僕は涙が出そうになった。
彼には分かっているのである。[(消防士達が)自分達を、町を助けに来てくれた人達なんだ]と。
[敬礼]とは敬意を表し、敬うこと。
一般人なら最敬礼の儀。頑張っている人達に心からの敬意を表したいな。
このウラログへのコメント
色んな話書いてはるけどネタもとはナニ?
教えて(敬礼)
松山市の河内人さん:ネタ元は本からだったり人から聞いたりネットからだったりかな
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