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出会い系の女33

2013年05月05日 17:28

返事遅れて、すみません

メール読みました。
あなたが経験したことに、わたしは言うコトバが見つかりません。

わたしのコンプレックスを話します。

この65になる男は、初めて人に自分の抱えていたコンプレックスを、綴り始めた。

人は誰でも、叩けば埃が出る。
しかし、人に話すことは滅多にない、あるいは、一生ないかもしれない。

アノ、生残な暴力を伴ったセックスを聞いてから、初めて話す気になった。


わたしの母は知恵遅れです、読み書きが一切できません。
これがわたしの、心の大きな負担です。
通常、話してる分には、なんてことないのです、フツーです。

しかし、人と会話ができないのです。もちろん、慣れ親しんだ人とはしますが、
それ以外はムリなのです。

わたしは、母が知恵遅れ気味、であると知ったのは小学校5年の時です。

学校からなにかの書面で、母親の名前が書かなければならなかった欄に、
書いてもらうと思っていったところ、
プイと書面が捨てられてしまいました。

最初は、何でか知らなかったので、もう一度、
それでも、プイ
それでも、もう一度、プイ、
と捨てました。

ここにいたって、わたしは、愕然としました。

無学文盲、

この衝撃はあまりにも大きいモノです。
この日本に、そして、今、目の前にあるのです。
あろうことか、一番、身近な存在に。

すると、今度は違う疑念が湧いてきました。

なんで父はこういう女と一緒になったんだろう?

父は聡明で、美男子です。今で言うイケメンですね。


もちろんはっきりわかっています、

貧乏、これだけです。

今の日本には貧乏は、ほとんど存在しないですが、
50年、60年前は貧乏そのものだったのです。

高度成長の結果、この日本は貧乏から抜け出られたのです。

高度成長の前ですから、日本人全部が、スゴイ貧乏でした。

わたしの家はその中でももっと、貧乏でした。

原因は祖父が事故身体障害者になってしまったからです。
農家の一家の大黒柱が働けなくなることは、当時、餓死を意味していました。
で、幼い14才の父が、学校を途中で止めて、働かざるを得なくなりました。
下に、2才から5才までの乳飲み子の兄弟が5人いました。

こういう状態で、経済向きはいっこうによくなるはずがありません。
年頃になっても縁談などありません。
むろん、好きな女はいましたが、父の母親が反対しました、
とにかく稼ぎ手が欲しい
で、父はそのすきな女を諦めざるを得ません。

こういう極貧のところにそして、障害を持つ祖父がいるところに、
嫁に来る女は誰もいません、家族の面倒を一手に嫁が見なくてはなりませんからね。
凄惨な苦労することはわかりきっているからです。
父親が兄弟家族、ぜんぶ食わせなくてはならないからです。

そうなると、勢い、
遠い、在所の女を引っ張ってこなければなりません。

今はやりの、タイやフィリッピン、などの東南アジアの女を
キテがいない農家の嫁に引っ張ってくるのと同じです。

在所の女といっても、デキのイイものは近間から、片っ端から売れてゆきます。
ということは、、
デキきが悪い女ってコトになります。
父の元にきた女はあぶれていたことになりますね。

しかし、労働力であればいい。

父が女を拒否すれば、できなくはないが、極貧では不可能です。
なんでもいいから、牛馬が欲しい。
で、一緒になった。

貧乏とは、貧困とは自由から拒否されていることですね。



男はここまで、書いて、悲しくなった。

その父も6年前いない、母も3年前に土にもぐった。

母を悪し様に言う気はないが、よく言う気もない。
父を悪く言う気もないが、同じようによく言う気もない。

しかし、親子として起居を共にしてきたことで、
無知文盲、
とは
子供にとって、スゴイ衝撃だった。

なぜなら、
学校で成績がイイものはヒーローだから。
先生も、公平平等と言っても、
成績のイイものと悪いモノでは歴然としているし、

世間がそれ以上に、歴然と区別する。

学校とは序列の体系になっている。

言っていることとやっていることとは、まるで違う。

そういう文化、そういう価値基準では、無学文盲は、火付け盗賊と同じく、獄門打ち首である。
つまり、母親は世間に対して、罪人に近い存在だった。
このニホンという国は無能力者にたいして、激しく差別するむごい国でもある。

それは、未だに、ホームレスに対しては、げしい差別することでも見て取れる。

男の心に深く、コンプレックスとして拭えない蟠りが、沈殿しているのだ。



男は女の赤裸々らなトラウマを聞いたから、
自分の赤裸々コンプレックスを綴った。

人は、酒を飲んでいる相手にきちんと向き合いうときは、同じように酒を飲まなければならない。
礼儀である。
片方が酔っ払いで、片方が素面では、トモダチになれない。

女が男に告白してきたら、
男は女の目を見て、結果は同アレ、きちんと答えなければならない。
礼儀である。


男はトラウマの女に礼儀を尽くした。

なぜなら、女が男にトラウマを話したことは、事情は同アレ、それなりの決意があったに違いない。


トラウマコンプレックスは自分の隠しておきたい弱点である。
それが誰でも話せてイイ訳がない、
じゃあ、親しい人に話せるか、といえば、そうでもない。
話せるとしたら、ホントにごくごく少数の、一人でもいればメッケものだ。


ところが出会い系では、フツーと違う。
何より相手の顔が見えない、
相手の素性が見えない。

つまり、おたがいに過去がない。
過去がないとは、責任と人格がない。

ということは、おたがいに、白紙である。

ということは、おたがいに、ヘンなハナシ、赤ん坊である。

ただ一つの手がかりは、コトバだけである。


このコトバのニュアンスをどう掴むかがポイントになる。

トラウマの女は、この男のコトバに、ぶっきらぼーだが、
なにかを見たのかもしれない。

で、男は、女が書いたアノ赤裸々暴力セックスに、タダ、ただ、唖然とした。

だから、自分の心の奥深く沈殿していることに、触れた。


告白は告白を呼ぶ。

酒飲みは酒飲みを呼ぶ、


男は悲しくなったところで、書いたモノをメールにして送った。


みれば、11時を過ぎていた。

そのとき一緒に、アノ2万円の女から、メールが来ているのを見つけた。

会わない?

簡単だった。

悲しい気持ちになっていたところだったので、男はうれしくなって、

すぐメールを返した。

3日後にしませんか?

しばらくして、2万円の女から返ってきた。

いいわよ、じゃあ、お昼にパチンコ屋駐車場

はい


男には、今日のカラオケの女と、ふかあ~い充実あるセックスと、
トラウマの女の暴力セックス

アタマが混乱していた。

2,3日、休息が必要だった。

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