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出会い系の女44

2013年05月20日 11:59

男は、朝起きた。

いつものようにテレビニュースを見て、PCでニュースを読む。
ヘンな男だ。

そして、出会い系サイトに目を通す、
男は5つほどの出会い系サイトに登録してある。
ハンドルネームあんぽんたんに統一しておいた。

でないと、間違ったら困るからだ。

そして目についたモノは、どんどんコメを入れる。
自分ではたいして書かない。
書かないというより、書くモノがない、といった方が正解だ。

それなりに気にいった女にはアプローチメールは日課だ。

アプローチメールにはメルアドは必ずつけている。
しかし、女から返ってくることは皆無だ、

が、男は、これを日課にしていた。

女と男は縁だ、いや、もっといえば、ヒトのつながりは縁だ。
縁の間口やアンテナは広いほど、可能性は広がる。
事実だ。

そして、縁を育てるのも拒否するのも、今度は、当人の能力であろう。

ヒトは生まれて死ぬまで、ヒトに数知れず出会っている。
東京駅新宿駅渋谷駅で 200万人から、ヒトが乗降して出会っている。

しかし、通勤時間のとにかく忙しい時間に、縁を育てるヒトはない。
200万人の出会いがありながら、縁はないに等しい。

なら、おたがいに出会いを求めて登録した出会い系サイトは、
逆に、本人がその気になれば、出会いはかぎりなく、夥しくなるのは理屈だ。
しかし、
そうはなっていない。
やはり、出会い系といいながら、最初から拒否しているからであろう。

男はここのところを厳に戒めた。

数打ちゃ、鉄砲も当たる、
これでいった

しかし、出会ってからが問題だ、
そこから一歩踏み出して、縁を育てるのは、ひとえに当人の能力だ。

タネは蒔いた、
しかし、発育して果実が生まれることとは、まったく別だ。
ほとんどのヒトは、これがわからない。

種まきと果実を混同している。

で、出会いは、たいがい、不毛に終わる。

これを短絡させるのがカネである。
カネは時間を短縮させる。
カネだからといって、必ずしも、邪道、不純にはならない。
なぜなら、カネが絡んだからといって、ココロがなくなるモノでないからだ。

げんに、この男もこれから、2万円の女に会うのに、ウキウキ、ワクワクしている。
別に恋ではないが、うきうきの気分は間違いでない。


男は、ニュースを見ながら、メールを見ると、

あろうことか、コメした女から、メールが来ていた。
ここに出会い系サイト妙味があると言ってよい。


はじめまして、あなたのコメがちっともおもしろくないから、メールしました。

えっ

男は、読んで、腰を抜かしてしまった。
フツー、おもしろいから、トモダチになりましょう、
であるが、この女は違っていた。

男は、思わず、読み返し、続けた。


おもしろくないってことは、あなたはあまりにも生真面目すぎるっていうことでしょうネ。

わたしは、そこに賭けてみたの


男は、ますます、ワケがわからなくなってきた。
おもしろくないから、イイっって。


フツー、おもしろいから、あなたに興味が出ました、
これがほとんどだ。

奇特な女もいるモノである。
これが出会い系の妙ということか。


あなたは、すごく生真面目ってコトでしょ。

わたしもネ、、あなた以上にすごく、すごく生真面目なの。バカがつくくらいよ。

それが証拠にネ、堅いところに勤めているわ。


男は思った、堅いところに勤めていからって、生真面目とは関係ない。


わたしはすごく生真面目で、冗談も言えないくらいよ、トモダチはね、みんな堅いっていうの。

そしてね、自分でいうのもヘンだけど、すごく純情なの。


確かに自分のことを純情というモノはいない、フツー、純情って、
どちらかっていうと、揶揄され気味で、人から言われるのが、通例だ。

たぶん、ね、わたし、あなたも、純情だと思うわ、

生真面目すぎるから。

そう、この男は65年間、純情できた、
しかし、中身は、女にたいして興味なかったといった方が正解だ。
というより、この国の価値基準に、どっぷり適合していたといった方が、あたっている。


だからこそ、生真面目で純情なあなたに、

そして、おなじ、わたしも純情で生真面目よ、

だから、あなたに、賭けてみたの。

男は思った、ずいぶん大げさな言い回しをする女だ、と。


わたし、ネ、

わたし、淫乱なの

えっ、

男は理解できなかった。

インラン

言葉では理解できても、女のインランがわからなかった。



時計を見たら、もう9時半を過ぎていた。


続きを一気に読んでみたいのは山々だ、しかし、

帰ってきてから、ゆっくり、読むことにした。


お昼に、2万円の女と会う約束である。
準備をしなければならない、準備といっても、焼き肉を食うことだ。
精力をつけるため、七輪を持ち出して上肉を焼いて食うことだった。

冷蔵庫から、上肉を取り出して七輪で焼いた。
七輪で焼く肉はそれはそれは、精力がつくし、何より、うまい。
しかし、難点は煙がもうもう半端なく出ることだ。脂が煙りにたっぷり染みこんでいるから、
部屋中にその脂が染みこむし、何より、屋外に出てニオイをまき散らすことだ。

そうすると、後は腹がこなれるまで横になって休む、
外で運動しても委員のだが、へたに体力を消耗させるワケにいかない。
タダ、タダ、横になって目をつぶっている。

男は時間になったので行く準備をした、待ち合わせのスーパー駐車場は車で15分。


2万円の女は先に来ていた、

男は急いで、車から降りると、すみませ~ん

あらっ、イイのよ、

アノ、憎まない眼で微笑んでいた。

2万円の女は、膝小僧までのミニスカートで、太めの足が白く光っていた。
男をそそるには十分である。

白のブラウスが胸に膨らみ押し出して、この女に豊満肉体を思わせる。
白と黒コントラストと、巨乳ではないが適度な豊満な胸と白いむっちりは、
男の股間を緊張させるには十分であった。

女はにくめのない目で屈託なく笑う、いい天気ね。

空は曇っていた

二人はあうんの呼吸で、連れだって、近くのラブホテルに入った。
この女とは3回目である、
1回目のように、女は、もう、最初から、2万円は要求しない。
一元客でないから信用なんだろう、ツケが効くといってもいいかもしれない。


男は、も、ラブホテルは慣れたモノである。カラオケの女でもコナしている。

初めて2万円の女と会った男とは、別人のようである。


わたしイ、シャワー浴びるね、

はい、


女は、男が、最初にあったウブな男とは別人になっていることを、感じ取った。

すると、力のバランスが少し変化したと見えて、女は遠慮がちになったと言ってよい。
別なコトバで言えば、恥じらいである。


男はベッドの上に腰掛けて、待っている間だ、

あのメールの女の言葉を反芻していた。


わたし、淫乱なの。














このウラログへのコメント

  • azamino 2013年05月20日 15:50

    読ませますね、

    文才があるのでしょう

    また新しい展開に

    楽しみです

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