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出会い系の女47

2013年05月23日 15:33

男が目を覚ました。

よかったあ?

女は聞いた

はい、すんごく。

よかったわ、

わたしイ、シャワー浴びるね、

ハイ

男はけだるそうに、うつろに壁を見ながら、
女のまんこが気持ちよかったことに、シアワセを感じた。

う~ん、女とはイイもんだ。

男は女がシャワー浴びている間だ、と、そのとき、ハタと気づいた。

そうだ、

カバンから封筒を取り出し、女のバッグに入れておいた。

男の心づくしである。


女はシャワーから上がって、そそくさに帰り支度を始めた、

入るときも手際がイイが、帰るときはもっと手際がイイ。


男がホテル代を自動払機でモサモサしていると、男から財布を取り上げてさっさと済ましてしまった。

あ、ありがとうございます。

男は何ごとも、不器用である、グズだ。

女は通常、グズな男は好まない、どちらかと言えば、忌み嫌う。

しかし、たとえグズでも、情を交わすと、このかぎりでない。

どんなにダメ亭主でも、他人が悪口を言うと、かんかんに怒り出すのと同じである。

女とは、情を交わした相手には、自分の一部になるのだ。


ホテルを出ると、女は言った

今日もいい天気だったわね、

はい、

天気は曇りだった。


じゃあ、この次わア、秘伝よ、ウフフフ


あのニクメノナイ眼をくるくるさせて、ミニスカートのケツをフリフリしながら、

うれしそうに帰って行った。

女は、2万円を要求しなかった。なぜなら、親友だから。



男は反芻した、

秘伝?

まさか、まんこのタレではないだろう。




男は、おまんこやった後のシアワセで、思った。

生きるって、女とまんこすることが、主で、
後は余計なことかもしれない。

女とまんこさえしていれば、後は何もいらないような気がした。
偽ざる心情だ。

すると、命をつなぐ食い物と、死ぬまでまんこできる女がいれば、
これが、ホントのシアワセかもしれない。

人は文明や文化をもたったことが間違いの元だ。
そんなモノはいらない。
食い物と女さえいれば、後は何もいらない。

余計なモノがシアワセを破壊しているのじゃないか。

自給自足で群れてみんなで、まんこしていれば平和でシアワセであるはずだ。
まいことに女も男も同数ずついる、天の配剤であろう。



ここで難問が発生した。

男を魅了してやまないアノ、オッパイやケツや足や腕は、
一口に言って、女の肢体は、

なんであんなに美しいのか?

女がグラマスでなくても繁殖に支障は一切ない。
イヌサルを見ればわかる。

女がグラマスなのは、人が繁殖のためのセックスでなく、
快楽セックスのためじゃないのか。

サラブレッドは走るためだけ、進化した。

女の、あのグラマスな肢体は、セックス快楽を追求した結果、進化した。
繁殖には一切関係ない。

すると
女の肢体は、快楽サラブレッドになる。

2万円の女が言ったように、女の体は淫乱、と符合する。

淫乱とは快楽を追求したことで、最高度に進化した結果だ、ということになる。

すると、
男が感じ取った、女とおまんこする以外は何もいらない、
と、符合する。

シアワセがそこにあった。


なら、ヒトには体毛がないことも、腑に落ちる、
快楽を追求してのセックスの結果、
快楽の感度を最高度に高めるため体毛がジャマになった、といった方が正解のようである。

防寒のための体毛を犠牲にしてまで、ヒトはセックス快楽を追求した。


女がグラマスなコト、ヒトに体毛がないことは、
淫乱に進化した結果なのだ。

ヒトは、つまり、どこかで、道を間違えたことになる。

道を間違えたからといって、結果は、進化する前の姿に戻ることはない。


この矛盾が、純情と淫乱なのだ。


女は誰でも、純情だ、しかし、同時に淫乱なのだ。

ということは、

メールの女がこのことに気づいた、ということになるかもしれない。


ハヤク急いで、続きを読まなければならない。


男はそう思ったが、スーパー駐車場にいたので、今日の消耗を回復するため、
刺身を買って夕飯の精力の足しにしたい。

男はスーパーには行って刺身を物色しているところに、


田山さん

声がした、

あっ、鈴木さん、お久しぶりです、

元同僚の鈴木が声をかけてきた。

君も夕飯かい?

はい、

スパーの一角にいって、テーブルに座った。

どうも元気なようだね、

はい、

おたがい退職後はヒマだね、

はい

きみは何してる?

ハイ、女している、とは言えなかった。

カミさんがねえ、家にいるといやがるんだ、ギャハハハ
図書館だろ、公園だろ、映画館だろ、後は本屋さんかな。
2時間もいると、飽きてくるしなあ。

鈴木は男に、愚痴を言った。

趣味をもてと本には書いてあったが、
趣味と言ったって、何が趣味だかさっぱりだ。

仕事人間が仕事を取り上げられれば、陸に上がったカッパである。
この男の世代はみ~んな、仕事人間である。

ところで、きみい、

オレな、出会い系サイトで、今、女を物色しているんだ、

えっ?

男は驚いた。

20代のピチピチを探してるんだ。

元の会社でもこの鈴木スケベで女に目がなかった。
この鈴木はこの男とは反対に、
タダ、やりたい、だけだった。
そして、男なら、誰でも思っているように、女は若くなければ女でない、
昔ながらの、女蔑視の価値観で生きている。

鈴木さん、で、うまくいってますか?

ところが、ぜ~んぜん

出会い系ではこういう男は、カモである。
下心をエサに、あの1行の女のように大きな口を開けて待ち構えている。

スケベな男ほど、出会い系ではむしり取られる。

鈴木さん、どのくらい使ったんですか?

100万円

えっ?

男は腰抜かすほどビックリした。

そんあにイ、ですか。

じゃあ、風俗にいった方がよかったんじゃないですか?

オレも、今思うとそう思った、ギャハハハ。


男は思った、仮にまともな出会い系サイトであっても、
こういう下心たらたらな男は、女にすぐ見透かされて、相手にもならないだろう。
この65になる男の世代以上では、男尊女卑にどっぷりで、
女はバカだいう思いが強い。

男は、今までの出会い系サイトを通じた女で、
バカであるどころか男以上に聡明であることをよく知っていた。
聡明どころか哲学者さえいるのだ。


タダ、女のあのグラマスな肢体、
言い換えれば、
女の淫乱が、男に大きな誤解を与えていることは事実だ。

女の淫乱が男だけじゃなく、当の女自身にも大きな誤解を与えている。


男ははっきり理解した、

淫乱とは、
快楽サラブレッドが、一心にゴールを目指して、風のように疾走している美しい姿をいうのだ。

ゴールとは人生だ。

後は余計なことだ。


男はメールの続きを読みたくて、
鈴木愚痴を適度なところで打ち切って、刺身を買って家に早々に戻った。

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