mRNAがんワクチン

ｍRNAはコロナワクチンで有名になったが、このmRNA技術を使って、
がん細胞を免疫が攻撃する仕組みを作くろうとしている。
製品化されれば、がんワクチンとも言えるものだ。
メーカーはmRNAで有名になったモデルナとビオンテックだ。
ガン細胞のタンパク質を作る遺伝情報の一部をｍRNAに移植して人体に投与すると
免疫ががん細胞を攻撃するという仕組みだ。
確かに合理的だが、がんが進行していると、免疫そのものが弱っているから、
ガンが進行していると、あまり効果は期待できないのではないかと思う。
あくまで早期発見された患者には有効なのかもしれない。(私見ですけどね)
メーカーはその点も考慮している。いわば合わせ技で解決しようとしている。
現在進んでいる治験では、ステージ３～４の患者に既存薬キイトルーダとこのがんワクチンを
合わせて投与する治験を行っている。
結果的には既存薬だけの投与よりも、がんワクチンを併用した方が再発死亡リスクが44%も下がった。
結果だけ見ると確かに素晴らしいが、先は未だ長い。
モデルナは今年中に最終治験を始める。メルクと組んで最短で2025年中の製品化を目指している。モデルナもしつこく10年以上も前からmRNAを使ったがん治療薬を開発しているから
数年前に開発を始めたというわけではない。期待しても良いのではないか。
ビオンテックも本気だ。治験は日本を含む韓国シンガポール台湾で実施する。
イギリス政府と組んで、mRNAがん治療薬の開発で合意。
mRNAワクチンは、患者毎に異なるがん細胞の特徴に合わせた薬を投与出来るという
実に良い面があるから、早期の製品化が望まれる。