趣味は読書、椿事

先程から、雷が鳴り出し、雨が降り始めた。
そして、落雷、停電。
このまま、停電が続いたら冷蔵庫の中のものは大丈夫だろうかと思い始めた頃、復旧。
しかし、雷は続いていて、再び落雷、停電。
そして、数分で復旧して、三度目の落雷、停電。
またすぐに復旧した。
夜、寝るときに、照明は全て消して寝るが、テレビや炊飯器の小さな灯りまで全て消えてしまうのは、この部屋では、初めての経験だ。
僕は年をとって、もう、単純に雷が怖いなどと思わなくなってしまった。
中学の頃、学校の周囲が米軍基地で、建国記念日には、基地が解放され、中に入ることが出来た。
僕はその時、基地の中で何をしたか覚えていないが、帰りに激しい夕立に遭い、雷雨の中、ずぶ濡れになりながら、必死に自転車を漕いで帰ったのを覚えている。
その時は、自分に雷が落ちるのではないかと、本当に怖かった。
電気が使えないのは、深刻な問題だが、、ほんの短い間なら、良い刺激になる。
周囲の人工的な灯りが全て消えた瞬間は、人間がどんなに文明や科学で、自然を征服或いは服従させようとしても、無理であると、悟らされた気がした。
まだ、雷は鳴り続けている。
また、落雷があるかもしれない。