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ネットの印象的な話:父との出会い

2012年06月25日 01:21

ネットの印象的な話:父との出会い

「父親との出会い」というのも変な話ですが、私の中ではとても大きな存在なのです。

5年生になったばかりのある日、私は本屋に連れて行って貰いました。そこで見つけた問題集。私は欲しくなりました。勉強が好きだったわけではありませんが、丁度大学入試を控えた姉がいた影響だと思います。「ねぇ、これ買ってよ」と父に頼みました。
父は「これは結構難しい問題だぞ、ちゃんとできるか?」と言いましたが、兎に角それが欲しかった私は「1日1ページすれば楽にできる」と言って買って貰いました。

それから2週間程経ったある日のこと。私は遊び疲れてその問題集もせずに寝ていました。「明日まとめてすればいいや」と考えていたのです。

その晩遅くに父は帰ってきました。そして、テーブルの上にあった問題集を見て、その日の分が終わっていないのを確認するやいなや、私を叩き起こしました。「今日の分はどうした!今からやれ!」と。私は半分寝ぼけていましたが、言い訳できませんでした。言い訳の通じる父ではなかったからです。

私は半泣きの状態で問題を解き始めました。運悪くその日のページは「まとめ」のページで、どこそこの入試問題やら難問やらが並んでいました。しかも父はどっしり私の前に座っています。どうしても解けない問題があり、私は観念して父の顔を恐る恐る見上げました。

ところが父は「中々できとるなぁ。その難しい問題はな…」といいながら丁寧に教えてくれました。なぜだか分からないけど、凄くよく解りました。厳しさの中に優しさがありました。断っておきますが、父は決して教育パパではありませんでした。ただ「自分の言葉に自信を持て」と言いたかったんだろうと思います。「(男が)言い訳なんかするな」という言葉をそれまでにもよく聞きましたから。

父はよくキャッチボールの相手もしてくれました。やはり5年生の頃「おい、あいつの球凄く速くなったぞ。手が痛くてかなわん」というようなことを、私にではなく、母によく言っていたようです。今にして思えば、どうして直接言ってくれなかったのだろうと思いますが、父親ってものはどうもそんな所があるようです。

父はその年(5年生)の10月に呆気なく他界しました。今でも時々問題集と格闘していたあの日のことを思い出します。又、我が子達の為にも1日でも長生きしたいと思っています。

このウラログへのコメント

  • キャスト 2012年06月25日 23:47

    継続は力なり、コツコツ続ける事は大事です。

  • なな♪ 2012年06月25日 23:57

    キャストさん:そうですね。つい投げ出してしまう

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