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ある方の素敵話…アー・ユー・ハッピー?
2012年05月02日 09:16
矢沢永吉氏の心に響く言葉より
1998年、オレはオーストリアで被害総額30億円以上という、とんでもない横領被害に遭った。
犯人は長年、一緒に仕事してきたオレの部下だった。
事件はオレにとって大きかった。
金額の問題じゃない。
兎に角精神的ダメージが大きかった。
どーんと胸に空洞があるみたいになった。
ショックだった。
だってそうじゃないか。
犯人は側近中の側近だ。
やつらが共謀してオレを裏切ったんだ。
背任、横領、公文書偽造。
やりたい放題だった。
しかも10年間に渡って。
「矢沢がやられたよ、騙されちゃったよ、大借金くらっちゃったよ、あいつバカだよな」
結局、マスメディアが言ってる事はこれだけだった。
オレは負けるわけにはいかない、と思った。
「こいつら、待ってるんだろうな、オレが破産するのを。こいつらにいい思いさせたくないな」
こいつらっていういのは[他人の不幸は蜜の味]と思っている連中だ。
すると、どうする?
何が何でも借金を片つけなきゃいかん。
「あの男は落ちねえな」と思わせるところにいかなきゃオトシマエがつかないだろう。
オレが引かない理由?
プライドもあるだろう。
このまま尻尾を巻いたんじゃ、あまりにもシャクだよな。
でも、それだけじゃない。
もっと上から見てみたら、本当に負けちゃいけないって思えるんだよ。
このままじゃ、世の中に正義ってもんがないってことになる。
「真実もクソもあるかい。面白ければいいじゃん」ってやつばっかりのさばったら、人間社会は終わる。
いくら腐っても、どっかの所では誰が悪いのか、何がどうなているのかはきっちり白黒つけなきゃいかん。
うちの女房はいいことを言った。
「あなた、FやKを憎んだところで、今さら消えたお金と時間が返ってくるわけじゃない。やらなきゃいけない事は他に山程あるわ。可哀想なヤツらだと思って、こっちからパスしちゃいなさいよ。あんまりあの人たちを憎む事に関わらない方がいいわ。憎んだら、あなたまで持っていかれちゃうわよ」
そうだよな。
「世の中はみんな盗人だ」と思っていつもピリピリしてたんじゃ、いい音楽は作れない。
オレは騙された自分の事が嫌じゃない。
この純粋バカさ加減の矢沢が嫌いじゃない。
そういうオレは甘ちゃんかもしれない。
でもオレはそれでいいと思っている。
長い年月で、どっちが悲しい思いをするだろう。
オレじゃない。
オレを陥れるヤツの方が悲しい思いをする。
オレは絶対そう信じている。
これは負け惜しみじゃなくてそう思う。
人間はいつか死ぬ。
段々年をとって、体もゆう事をきかなくなってきて、ふと若い頃を振り返った時信頼してくれている人間を陥れた事があるなんて思い出したら、それは気持いいもんじゃないよね。
負債と取り立て。
こいつは苦しい。
でもオレは負けない。
何歳まで生きられるか知らないけど、オレは役を与えられたんだ。
矢沢永吉という役を。
「そうだよなあー。ケツまくって生きるのもスジか」と思って、でかい口あけて笑えるようになった。
オレは歌える。
借金を返すのに何年かかるかなんて、そんなもん、大した事ない。
死んだらほんとのおしまいなんだよ。
やっぱり。
『アー・ユー・ハッピー?』角川文庫
矢沢永吉はその事件後、6、7年で借金を完済した。1人で30億円を。矢沢永吉は1949年生まれの62歳。
29歳の時出版した『成りあがり』という本の中でこう言っている。「50になってもケツ振ってロックンロールを歌っているような、格好いいオヤジになってやる」
人生は誰もが役割を与えられて、この世に生まれてきた。でも、楽しい役ばかりではない。たった1回の人生という舞台。どうせ演じなければいけないのなら、逃げずに格好よく演じてみたい♪
このウラログへのコメント
takuさん:ですね!凄く格好いい♪だから男女関係なく惹かれれのかも。奥さんも素敵だし
有言実行はかっこいいねー
永ちゃん好きはこういう人間的な部分も含めてファンなんだろうなあ
sei23さん:ほんとですね格好いい!奥さんも素敵
今年横浜40周年コンサート未だけつふってますよ一瞬のハッピーがあればまた走れる
この根性はすごいですね。ななさんのブログにでてくる成功者に共通している考え方があるように思います。
しゅうくりいむさん:あるかな?格好いいからつい載せてしまいました
白銀本気さん:お~その時はおっきな幸せ…かな
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