- 名前
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- 30歳未満、未婚、ログ更新の無い方のメールお断ります。 犬猫が大好きで、勿論女性はそ...
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恵理香 07-父の顔
2011年01月06日 00:16
10歳も年下の女と、どっちが年上か分からなくなって来た。
「寒いしお風呂沸かしていい?」
俺のシャツを体に掛けると風呂場に行った。
ぶかぶかに見えるシャツは、尻まで隠れている。
「ビール飲む?」
「あぁ」
「お湯溢れるよ」
俺がまた始め様とするとそう言って来る。
「そんなのいい」
「ダメ!! 勿体無い。見て来るからちょっとタイム」
経済観念は俺より確かだ。
ベッドがギシギシと煩く、きっと隣に聞こえていると思ったが、俺にはそんな事どうでも良かった。
さっきより少し声が大きかった。
出し終わった俺のを見ている。
「もういいの?」
「ああ、収まった」
「じゃお風呂に入ろ」
有り難いことに体を洗ってくれた。
デートクラブの結衣や、天使の真理さんが一瞬頭を過ぎる。
「いつ家を出て来た?」
またジロッと睨んで来る。
「半年・・・」
そう、半年前の寒くなって来た時だった。
「おとうさんもう止めて」
恵理香はお父さんとは呼んでも、本心では無かった。
中学入学の時に知った母の再婚。
「あたしの本当のとうさんじゃないんだ」
その時から父さんとは思えなくなった。
小さい時に死んでしまった本当の父の思い出は、恵理香には全く無い。
顔を覚えられる時まで生きていて欲しかった。
しかし、一歳の時ではどうしようも無かった。
恵理香の一番古い記憶、それは母にいつも叱られ打たれていた思い出。
毎日泣いていた思い出。
可愛がられた記憶は一度も無かった。
いつも可愛がられるのは弟。
今の父と母の子。
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