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恵理香 04-掃除

2011年01月01日 00:58

恵理香 04-掃除

あけましておめでとうございます
今年も宜しくお願い致します



以前から頼まれていた支店の一つに寄り、俺の姪と言うことで即採用になった。
9時から5時までで、真面目に働けば15・6万にはなる筈だ。

「贅沢は出来ないけど、3分の1の家賃と光熱費を払って、食費と少しの小遣い位にはなる」
「ううん、今までより遥に多い」
「なら良かった」
支店から会社に電話して、直帰の旨を伝えて切ると同時に聞かれた。

「紫野さん結婚してる?」


結婚
こんなもてない俺がしてる訳が無いだろう。
金を払わないで遣ったのが、二人目だとは到底言えません。

「いや、独り者」
「一人で住んでる?」
「そうだけど」
「家に行っちゃダメ?」

また変な事を言っている、そう恵理香が考えた。
「別にいいよ」
「よかった」

恵理香にとって友達二人との共同生活は、初めの考えと違い楽しいものでは無かった。
昼間の仕事をする恵理香と違い、二人は初めから風俗で働き、帰る時間は深夜だった。
二人が帰ってくる度に起きてしまう。
夜は少しの音でも目が覚めてしまった。


アパートの部屋に入ると、またジロッと俺は睨まれた。
「掃除してるの?汚いし男の匂いで臭い」
「・・・仕方ないだろう?男の俺が一人で住んでいるんだから」
「男だったら掃除しなくていい?」
「いや、それは・・・」

そんな事は確かに無い。
この娘と喋っていると負けてしまう、と考えたので話題を変えた。

「何か飲む?冷蔵庫を開けて好きなものを飲めばいい」
ドアを開け覗いた途端にまた睨まれた。
「何よこれ、お酒ビールおつまみばかりじゃない」
コーラジュース牛乳も入っているぞ」

また睨まれた。
「紫野さん何にする?」
ビールを出してくれ、自分はジュースをコップに注いだ。
「酒は飲まないのか?」
「あたし歳言ったわよね?」

ほー、20歳まで飲まないってか?
「あたしを飲ませて何かしたい?」
「そんなことは・・・」
「考えてることくらい分かる」
「別に、そんな・・・」

「困った顔して・・・心配しなくても後でいっぱい遣らせてあげる」
「はぁ、有り難う」
「紫野さんって面白いね」
「ご飯作ってあげるから買い物に行う」


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