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興味深い書籍:新宿駅はなぜ1日364万人をさばけるのか

2016年03月17日 23:54

今日の紹介は、田村圭介氏・上原大介氏の著書です


新宿駅はなぜ1日364万人をさばけるのか
田村圭介・上原大介(著)

私も新宿駅をよく利用しますが、慣れるまでに時間がかかりました。
よく迷いました。
そんな新宿駅、常に工事を続けているのも特徴です。
だからより迷うのかもしれません。
本書は新宿駅の不思議さ、どうしたら新宿駅で迷わなくなるかについて紹介されています。
銀座駅等も難しい気はしますが、それは新宿駅を使った経験の数が原因かもしれません。
それはさておいて、新宿駅には、1日平均364万人の乗降客の方がいるんだそうです。
これは横浜市人口である370万人、アメリカロサンゼルス人口、約380万人に匹敵する数字で、つまり1つの都市の人口を超える数の乗降客数を、大新宿駅では1日でさばいていることになるわけです。
この新宿駅の凄さ、仕組み、迷わずにすむ方法について触れているのが本書です。
なお新宿駅地下街はびっくりしたことに撮影が禁止だそうです。
よって、撮影以外の方法で記録しなければならず、著者は苦労したそうです(笑)
その苦労話がより新宿の難しさのリアル感を演出していて、その点でも非常に読みやすくなっていました。
それでは特に参考になった話を紹介していきます。


新宿の全体を表す地下マップはおそらく存在しない。
それらしきマップはあるが、部分的なものや断片的なものばかりで、新宿の地下全体を網羅したものではない。
ヤフーグーグル検索エンジンでヒットする地図も地上の地図ばかりだ。
これらの地図は、ズームインすると地価があるところは薄いピンク色が大まかな形で浮き出たり、地下への出入り口の記号が表示されたりと、そこに地下があることはわかる。
しかし、地下そのものがどのようなルートをもち、どのような構造になっているかは読み取ることができない。
各電鉄会社が作成した構内を示す立体的な図も、自社の営業テリトリーに関わる範囲については書かれているが、新宿全体を網羅したものはどこにもない。

●1966年から現在にいたるまでの50年間、新宿駅の乗降客数は日本一の座をキープしている。
1966年の1日の平均乗降客数は約186万人なので、この50年間でその数は約2倍に増えたのである。
この間、新宿駅はその形を変えながら、増加に対応してきたのである。
乗降客数がうなぎのぼりに増えた大きな理由は、戦後の混乱を乗り越えて、1960年代からはじまった新宿駅西口一体の新宿副都心計画にあった。
単純にいえば、超高層ビルが1棟建つごとに、利用者が増えたと考えるとイメージしやすい。
新宿駅日本一大きな繁華街歓楽街を抱き込みながら、その歴史の中で多くの人を運んできた。
利用者が増えるとともに、自身も増殖し形を変えながら、ときに人の流れを受け止め、ときにそれをコントロールしつつ、自身のキャパシティを超えたら、周辺の子新宿駅と地下通路、地下街と連絡し、包容力を広げていった。
そして地下はダンジョン化していったのである。
つまり新宿の地下ダンジョンとは、新宿新宿駅の歴史を反映した、新宿の人の流れを支える重要な都市施設なのである。
(P67~68引用)
新宿はありとあらゆる人種が混じった街ともいえますね。
ここでいう「人種」とは各国の人という意味ではなく、あらゆる職業の人という意味です。
カオス」という言葉が非常に似合う街ではないかなと個人的には感じますね。

●東口改札を出ようと思っていたのに間違って西口改札から出ようものなら(その逆もしかり)、新宿駅の地下を知らない人は即、新宿迷宮に足を踏み入れることになる。
ここをうっかり間違ったり、あとで紹介するリカバリーのための抜け道も知らなかったりすると、新宿ダンジョンの泥沼から抜け出せなくなる。
もしもここで迷ったら、腹をくくって切符代をもう一度支払い、間違った改札を戻って正しい改札へ行くのが賢明だ。
東口から西口への無料の通り抜けは、かなり新宿駅をマスターしていなければ試さないほうが身のためだ。
(P118~119引用)
出る改札口を間違えないということが大切ですね。
無料の通り抜けの通路は7つ紹介されていますが、確かに私もまだ迷うことが…。
慣れていない方は、タクシーに乗ったとでも思えば、入場券を購入したほうが安いし、時間に遅れるといったリスクも回避できていいかと思います。

●西側の超高層ビル街は、JRの線路群によって明確に棲み分けがなされている。
しかし、東側に目を移せば、「歌舞伎町」「新宿2丁目」「新宿3丁目」「新宿通り」「花園神社とその周り」「思い出横丁」と、アイデンティティをもったいくつもの島に分かれる。
それらの島々は長い時間をかけて、そこに小さな歴史をつくる。
これらはそこに居ついた人々の「居場所」であり、特に「新宿2丁目」はその代名詞にもなっている。
いわば新宿ジャングルの島々に住む人たちが、駅を利用するという共通項だけで集まる場所が「新宿駅」なのある。
各島々には共通する趣味やライフスタイルといったものはなく、それぞれの島にいる限り何も接触はない。
しかし駅で彼らは隣り合わせにならざるを得ない。
だから新宿駅では数々の異文化の集積を見ることができる。
新宿駅の雑多さは、新宿駅周辺のさまざまな島に棲む人たちがつくったものなのである。
新宿ジャングルにたとえれば、そこには大きな葉をもつ木や、ツタのように絡んだ植物など、多種多様な生き物を見ることができる。
そしてそれは時間をかけて互いに絡まり合う。
しかも彼らは意外にも根が深い。
400年も前からその根は生え始めたのだから。
そしてこれが新宿駅の1日の平均乗降客数を364万人にまで引き上げているのは間違いない。

このデジログへのコメント

  • ゆうき2 2016年03月18日 06:21

    確かに。
    って、ことは一日遊べるところでもある。 かな?(笑)

  • SYUZO- 2016年03月18日 23:25

    大きな駅では出る改札を間違えないってのがけんめいですね
    ( ̄▽ ̄;)

  • なな♪ 2016年04月10日 23:41

    ゆうき2さん:そうかもしれない不思議な駅ですよね(^^)

  • なな♪ 2016年04月10日 23:46

    SYUZO-さん:そうですね。出口沢山あると迷う

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