奪取、首位！

桧山に続いた！阪神・柴田、地元で千金打

サンケイスポーツ6月3日(月)7時0分配信

　（セ・パ交流戦、ソフトバンク３－４阪神、３回戦、阪神２勝１敗、２日、ヤフオクドーム）押せ押せムードに乗り、打球が一、二塁間を破る。地元で聞く虎党の歓声が、何より心地よかった。柴田が勝ち越し打。福岡工大城東高出身の若虎が、首位奪取に大きく貢献した。

　「いいところで打てたんでよかったです。みんなが作ってくれたチャンスだったんで、腹をくくってました。地元？　この地、福岡です！！」

　故郷で受けた今季初のヒーローインタビューに、思わず笑みがこぼれた。こみ上げる不思議な力を、バットに込めた。七回だ。桧山の適時二塁打で同点に追いつき、なおも二死二塁。この日、２三振を喫しているソフトバンク先発・パディーヤとの３度目の対戦だ。１ボール２ストライクからの４球目。「（２打席目まで）外をうまく使われていたんで、あとは内かな」と狙いを絞り、内角１４８キロの直球を引っ張り、右前へ。貴重な勝ち越し打で、今季４打点目をマークした。

　母・和子さん（５８）ら家族が観戦に訪れていた。母の日にはプリザーブドフラワーをプレゼントし、２週間後の父の日（１６日）にも「何か贈りたい」と考え中の柴田。孝行息子が家族の前で、躍動しないわけがなかった。

　「ここからですね。まだまだチームに貢献しないと。首位になりましたけど、このまま突き進んでいきます」

　ナインを代表して、セ独走宣言した背番号「００」。左ひざの手術を受けた福留が長期離脱。右翼のポジションは西武から加入した高山、浅井らと争うが、猛虎打線に欠かせないピースになる。そのために与えられたチャンスで結果を残す。