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【魔法少女っ】25-5、結局はこうなる【冷やしラーメン】

2011年08月16日 06:03

お嬢様、加勢します!」
ドシュドシュドシュ!
「きゃ~」
ぼんっ
「やられたサラ~」
敵の猛攻にあっけなくやられ、人間態の変身を解くサラ。
「本当にひとりで闘わなきゃですわ」
「羽前ニ死ヲ~」
ドシュドシュドシュ!
ボキャブラットは針を次々と撃ち込んだ。針の大きさは槍くらいある。
千歳バリアに対して、それは一点集中を行う。
バリアが破られるのは時間の問題だろう。
その間に策謀を巡らせねば。
……ああ無理だ。と千歳は結論づけた。魔法騎士デイトナ能力ではボキャブラットの攻撃パターンを破り、敵に一撃を与えるのには不向きだった。
「このままやられちゃうのかな……」
言葉と裏腹に、千歳は最後の抵抗を試みた。
デイトナストームパーカッション
……思った通り、風では弾丸を止められない。
敵の執念が上回っているのだ。
がしゃああん。
バリアが破れ、無数の針が千歳を襲う。
眼を閉じる千歳
「バカですわ。何が帝王学ですの。友達とまともに折り合えないで」
短い人生を思いながら愚痴る。
「羽前ニ死ヲ」
ボキャブラットは勝利を確信して針を止め、無数の針を少しづつ飛ばして、千歳をなぶり殺すことにしたようだった。
チョインチインチョイ~ン
ちゅどど~ん!
で、結局こうなる。千歳小春に連絡しなくとも、もうひとりは計算が通用しないわけで。
「お待たせしましたです~。千歳魔法騎士カーマイン、参上です~」
「茜さん。どうして」
千歳は茜にも連絡は入れてない。
「ちゃんと報道されてたし、街の異変は簡単にわかるです~。わたしはどんくさいから遅れちゃいましたが。てへ」
でかいハリネズミの怪物が屋敷に火を放ち奇襲するなんて、大胆過ぎてモロバレだ。
「アキオヲカエセっ」
「アキオって誰です?小春の兄さんはあきのりですよ?」
敵の叫びに突っ込む茜。ボキャブラットは様々な恨みを集めていたので、なんかごっちゃになってるようだった。
「ちゃっちゃかとやっつけるです。カーマイン・サンセットクラッシュ!」
「羽前ニ死ヲ~」
茜の強力な攻撃に、ボキャブラットは攻撃用途の針を失う。
「今よ、小春
「え?」
コバルト・メガアンジェラス!」
チコチカチコチ……
魔法騎士コバルト見参っ」
にっこり笑う小春
小春っ。どうして?」
事情はどうあれ、目の前で千歳が苦しんでたからね」
小春はそういうヤツです~。友達だろうが敵だろうがおかまいなしです~」
「羽前ニ死ヲ~」
ダメージを受けてもたちあがり、進軍するボキャブラット。
「復讐は叶えても虚しいだけだよ」
小春ボキャブラットに微笑みかける。
「ありがとう…ございます…」
千歳ドラムのバチを両手にそれぞれ持つと、風の魔法でふた振りの短刀とした。
ズバズバズバズバっ。
「ぎゃあああ……」
その華麗なたちさばきで、千歳は敵に致命傷を与えた。
帝王学のイッカンで習った舞いが役に立った時だった。
「脚の弱いからだで学んでも無駄だと思ってましたのに……」
「クポー流浄化ビーム!」
なんじゃそりゃ。とにかく、ボキャブラットは小春の手の中で可愛いハリネズミぬいぐるみになった。
「茜。このぬいぐるみはあたしんのにするねっ」
「わかったです~。どうぞどうぞ」
「えぐっえぐっ」
「なかないでよ千歳っ」
泣き声を聞いてそう対処するが
「え?わたくしではないですわ」
千歳は「心でないて顔は笑う」タイプだし、嗚咽はしてない。
「ええ話や~ぐすっ」
「ええ話クポー」
この二大妖精かっ!

「ぴよぴ~よ」
なぜか満足げに夜空を飛ぶアドルフであった。

25話終わりっ。

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