【短編】破滅と再生

「作ってはいけないものを作ってしまった。」

人生をかけて研究を重ねて、とうとうそれは完成した。

人間の脳に直接電気的信号を流し、人の感情を操作できる代物だ。

元にこの研究室にいる助手は、悲しめと発すれば泣き、

喜べと発すれば笑い続けるのだ。

私は、王になったのだ。

殺しあえと発すれば、人間どもは喜んで殺しあうだろう。



「まだ『地球』にこの発明は早かったか。」

太陽系の惑星が浮かぶ宇宙槽を眺め、ホーラ惑星群のガーサ星人が言った。

宇宙槽は、地球という惑星に、自由に天変地異を起こし、知識を与え、

太陽系という惑星群を育てて遊ぶ玩具である。

もう少し人間のエゴ値が少なければ、とガーサ星人は思い、

地球の王というやつに雷を落として、発明ごと焼き払ってしまった。

また、地球の育て直しか。



「まだ『ガーサ星』にこの玩具は早かったか。」

ホーラ惑星群が浮かぶホーラ槽を眺め、バリン星人が言った。

ガーサ星に宇宙層という玩具を与えたのだが、

やつらは地球の人間という生き物を、

自らのエゴで殺しまくっているらしい。

もう少しガーサ星のエゴ値が少なければ、とバリン星人は思い、

ガーサ星に隕石をぶつけてやった。





～～～　コメレス　～～～
§めぐみ§さん
初めまして、コメありがとうございます。
そんな結末でした…申し訳なさすぎて何も言えません…
もしこれに懲りてなければ、これからもよろしくお願いします＾＾