デジカフェはJavaScriptを使用しています。

JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。

成程話:ジョブズの料理人

2014年02月04日 09:47

ジョブズ料理人、外村仁氏の心に響く言葉

2011年10月初め、米西海岸シリコンバレーで営んできた和食店「桂月」は閉店を間近に控えていた。
アップル創業者スティーブジョブズさんは桂月の常連客だった。
寿司屋というのは不思議な飲食店だ。
ふつう料理人は裏方に徹しお客様の目に触れる機会は少ないが、板前カウンターを挟んでお客様と至近距離で向き合う。
板場から「定点観測」をしているといえるかもしれない。
好きな言葉に「一人一切人(いちにんいっさいにん)」というものがある。
20年ほど前、ハワイ天台宗別院を訪れた際、荒了寛和尚にいただいたものだ。
和尚は「お客様一人ひとりを大事にしなくてはなりません。一人のお客さまの後ろには何千、何万という人とのつながりがあり、それがいつの日か形になって目の前に現れてくるのです」と話してくださった。
ジョブズさんはシリコンバレーの名門、スタンフォード大学卒業式で「点と点をつなぐ」という話をしたことがある。
大学を中退した後に潜り込んだカリグラフィー(文字を美しく見せる手法)のクラスでの経験がパソコンマッキントッシュ」の開発に役立ったと説明し、「今やっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結ぶ。将来を見据えて点と点を結びつけることはできないが、後からつなぎ合わせることは可能だ」と語った。
桂月では、スティーブに限らず、多くのエグゼクティブをお迎えしたのだが、その中でもスティーブの印象が強い。
どうしてかと考えてみると、ひとつ思いあたるのは、スティーブは毎回、自分で電話をかけて持ち帰り用の寿司を注文し、破れたジーンズ姿で自ら受け取りにやってきていたということだ。
来店する際も自分で予約の電話をかけ、あるときから電子メールが多くなったが、やはりそれも自ら送っていた。
多忙エグゼクティブには当然、会社に秘書がおり、日常生活で様々な仕事を任せる担当者を個人的に雇っているケースも多い。
一方、スティーブは基本的に、すべてを自分でやる珍しいエグゼクティブだったのだ。
こんなCEOはほかにはなかなか見あたらなかった。
こうした姿勢はおそらく、仕事でも同じだったのだろう。
今になって振り返ってみると、アップルが大成功を収めた大きな理由はこのあたりにあるのかもしれない。

ジョブズ料理人』日経BP社


外村仁氏は、そろそろ60歳に差し掛かりつつあった年齢などを考え、26年に及ぶ米国での和食店の経営を終わりにした。
「一人一切人」とは、比叡山僧侶・良忍師の言葉。
一人は単独で存在しているのではなく、まわりの人や世界と密接につながっているということ。
松下幸之助翁は、自社の真々庵の座敷にゲストを招いたとき、並べられている座布団を見て、「座布団、曲がっとるで。まっすぐにせいや」と言ったという。
人は些細なことにその人の性格や人間性があらわれる。
人に任せ、口を出さないことも大事だが、同時に、小さなことをおろそかにしないことも必要。
目の前の一事を大事にする人でありたいな

このウラログへのコメント

  • もみじまんじゅう 2014年02月04日 14:39

    一時が万事ですね。

  • なな♪ 2014年02月04日 23:46

    もみじまんじゅうさん:そうですね大事にしないと

コメントを書く

同じ趣味の友達を探そう♪

  • 新規会員登録(無料)

プロフィール

なな♪

  • メールを送信する

なな♪さんの最近のウラログ

<2014年02月>
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28