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叱る
2014年01月19日 21:42
秋元喬知
(あきもと たかとも)
江戸時代
5代と6代将軍の懐刀として力を発揮した老中のひとり
人民を愛し、そして人民から愛された人です。
秋元喬知は、ある雪の日
二人の息子を連れて町へ出かけた喬知(たかとも)は駕籠(かご)に乗っていたが、二人の息子は歩かせた。
二人の息子は、ぶるぶる震えながら鼻を赤くして、一生懸命に歩いた。
もう、二人とも手の感触がないほど体は冷え切っていた。
秋元喬知は、駕籠の中からちらり、ちらりと二人の息子たちの様子をうかがっていた。
やがて、屋敷に帰ってくると秋元喬知は二人の息子たちを呼んだ。
「どうだ。本日の雪の日の散策をどう感じたか?」
長男「とても冷とうございましたが、父上のお供をして散策できたので、寒さは何とも感じませんでした!」
秋「そうか。じゃあ、お前(次男)はどうだった?」
次男「とても寒うございました。いくら父上のお供でも、こんな散策は二度とゴメンです・・・」
秋「そうか」
秋元は笑顔で、二人の子供たちに話し始めた。
秋「兄の方は、心を偽っておる。本当は、寒くて父の共などいやだったはずだ」
「にもかかわらず、おまえは父に孝行を尽くさなければいけないと思って、又、弟に手本を示さなければと思って、”無理”をしておる」
「弟の方は、正直だ。自分が感じた、そのままの心を語っておる」
「いいか、おまえたちは、やがて大きくなったら政治を行う立場になる。そういう時に、おまえたちは、民の気持ちを自分の気持ちとして感じとれる人間になってほしい。それには兄のように、無理をすることはよくない。弟のように、”寒い日には寒い”と素直に感じて、話ができることが大切なのだ。そして、民もさぞかし寒がっていることだろうと思うことが大切なのだ」
「しかしまた、おまえたちは武士だ。武士である以上、寒いと感じたことをそのまま”寒い”というのでは、誇り(プライド)がない。武士は、誇り(プライド)がなくてはいけない。政治を行う者は、ここが難しい。大切なのは、民もさぞかし寒かろうと思いつつ、武士としては、その寒さを口に出さずに、民のための政治を行っていくことが大切なのだ。わかるか?」
ふたりの息子たちは深くうなずいた。
秋元喬知「わたしは、おまえたちのような息子を持って、しあわせだ。さがって、すぐに風呂に入り温まりなさい」
秋元喬知は、周囲のものから「叱っても、怒らない人」といわれていた。
そして、秋元の教え方は[自分の欠点を自分で考えさせる]というものだった。
成程、勉強になります♪
「叱ってくれる人を持つことは大きな幸福である」
by松下幸之助
このウラログへのコメント
叱っても
怒らない人
す国ためになる共感する言葉
うさぎ仮面紳士さん:こういう叱り方は良さそうですよね
隣のトトロさん:理想だけど難しいですよね
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