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ネットや本の印象的な話

2013年10月31日 09:37

[生まれてきたこと]
私は右手に障害があります。
兄弟が二人いますが、彼らは生まれた時から幼児期の写真が沢山あるのに、私の写真はありませんでした。
両親に理由を聞くと「カメラが壊れていて撮れなかったの」と言っていました。
物心ついたときから私は自分の障害について認識を始め、他人への劣等感、最終的には自分が生まれてきたことへの恨み、そして両親への恨みへと繋がっていきました。
小学校の頃は両親に「右手は20歳くらいまでには治るかな?」等と聞いていたりしたのですが、上のようなこともあり、「何で俺は右手が使えないの?何で俺を生んだの?」と不躾な、両親からしてみると非常にやりきれない文句をいっていたことを覚えています。
今、私は大学の卒業を控え、両親の私を育ててきた苦悩を多少なりとも知ることができます。
障害をもって生まれてきた私に衝撃を受けて生後暫く自暴自棄になってしまった母親と、それを立ち直らせる為に母親を殴った父親の悲しみ、写真が少ないのも暫く私に愛情を注ぐことができなかったから、そのような背景があるからなんです。
でも、私の記憶にある両親は私に沢山の愛情を注いでくれました。
幼い頃、寝る時いつも父に右手を握ってもらって寝てたことは忘れません。
「お前の手が早く治るように」この父の願いは叶わない事は今ではわかります。
一生付き合っていかなければならない障害ですが、私がこの世に生を受けてきたこと、両親が頑張って育ててきてくれたこと、絶対恩返しします。
来春から就職。本当に頑張って働いて絶対に親孝行します。
パパ、お母ちゃん、長生きして下さい。


[弟の物語]
私の家族は父、母、私、弟の四人家族。
弟がまだ六歳の時の話。
弟と私は十二才離れてる。凄く可愛い弟。
だけど遊び盛りだったし家に居れば父と母の取っ組み合いに巻き込まれる。
だから殆ど家には帰らない日々だった。
弟は毎日恐く淋しかっただろう。
ある日家に帰ったら、お酒ばかり飲んで人の顔を見れば殴る父が座って一冊のノートを見ながら泣いていた。
私もノートを覗き込んだんだ。
そしたらね父が急に「ご免な」って言うの。
よく見たら弟がまだ汚い字で物語を書いてた。
僕には楽しいパパ、優しいママ、いつも笑顔お姉ちゃんがいる。
いつも皆でおいしいご飯を笑いながら食べる。
毎週日曜日は家族でお出かけをする。
僕は皆にいつもいい子されて幸せいっぱい。
毎日笑顔がいっぱい。
そんなような事が沢山書かれてた。
普通なら当たり前なのに私の家では出来ていなかった事が想像で沢山かかれてた。
紛れもなく弟の夢が描かれてた。
父と泣いて読んだ。
母がパートから帰ってきて母も読み泣いた。
その日の夜は揃って鍋をした。弟は初めての体験。
凄い笑ってた。
父も母も私も照れながら笑った。
それから、少しづつ弟の物語は現実になった。
今では笑顔沢山の家族になりました。
弟の物語はあれ以来書かれなくなった。


[健康な体に感謝する]
「夢をあきらめない義足挑戦者ごま書房新社より
その頃、いつも思うことがあったんです。それは「人の足って良くできているな」そう思ったんです。
普通の人は足がちゃんとあるので、どんな坂道、でこぼこの道、悪い道でも二本の足でバランスをとって上手く歩くことができる。
「人の足って凄いんだな」ってそう思いました。
そして、「足っていうのは歩くためだけでのものではないんだ」ということにも気がついたんです。
足には感覚があるので、足で物を踏んでみれば堅い物か柔らかい物かがわかる。
靴を脱いで触れてみれば形がわかる。暖かい冷たいもわかる。
「人の足って凄いんだな」そう思いました。
そして「人の目って凄いな」そう思ったんです。
その時の私は、目に障害があったので、外に出ても勾配とか段差というのを見てわからなかったんです。遠近感も掴めません。
車の助手席に座らせて貰うと、前の車が走っているのか止まっているのかの区別もつかなかったんです。
それで人の目ってよくできているな。そう思いました。
そして何よりも感じたのは、「人の頭ってよくできている」そう思ったんです。そのころ私は、記憶障害が酷かったので、物を覚えることが中々できなかったんです。
話をしても、話したことさえ覚えることができませんでした。
でも普通の人は話をして、聞いたことや自分の話した内容を覚えることができる。
それを思い出したい時に思い出すことができる。
これって凄いことなんだ。そう思いました。
事故に遭う前までは、そんなこと当たり前のことで考えもしませんでした。
だから別に感謝もしていませんでした。
ところが事故に遭って初めて気がついたんです。人の体って良くできているんだな、凄いんだなということに気がつきました。それで「自分の体にもっと感謝しないといけない」「自分の体をもっと大切にしないといけないんだ」ということに気がついたんです。

このウラログへのコメント

  • りぶら 2013年11月01日 00:20

    身体が普通に動いて普通に生活できることのありがたさを

    なかなか気付くことができませんね

  • なな♪ 2013年11月01日 00:24

    りぶらさん:病気したり不調にならないと中々気づけませんね

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