成程話:守りに入れば必ず衰退する

トニー野中氏の心に響く言葉より

ロスチャイルドとの初めての会食の場でのこと。
参加者全員が順番に自己紹介を行いました。
その際私は本業ビジネスにてIT分野を中心に数社の会社経営をしていることを述べた後にライフワークで[成幸者研究家]としての顔を持ち、成功している人達を研究していることを話しました。
成功者が他人には見せないような習慣や普通の人には考えられないような特徴を分析して、これから成功を目指す人でも真似できることをまとめてセミナー等を通して広く伝えようとしていると。
このような内容で私は自分の紹介を終え、下がろうとした時でした。
私の話にずっと耳を傾けていた氏が、突然身を乗り出すようにして真剣な表情で言いました。
[是非、私にもその成功の秘訣をレクチャーしてほしい!]と。
それを聞いた私は[貴方は既に偉大なる成功者(成幸者)なのですから私のレクチャーなど必要ないでしょう]という思いが言葉となって喉元まで出てきましたが、ぐっと飲み込むようにして[Anytime、if you want!]となんとか微笑んで返しました。
この時、成幸者の共通点であると私が考える特徴を、氏も同じように持っていると実感しました。
それは、どれだけ成幸を成し遂げた人でも自分が成長することに実に貪欲で学ぶ意識を片時も忘れてはいないということです。
普通の人の“勝利”とは、他人に勝つことを意味しますが、成幸者にとっては昨日の自分を超えることが勝利と捉えているからです。
彼らは本を読むことや情報収集、そして講演会や説明会に足を運ぶ等の自己投資や努力をまるで惜しまず、成幸しても尚止めようとしません。
それは[守りに入れば必ず衰退する]と歴史上の偉大な人物達から学び、よく知っているからです。
高みを目指すことをやめた場合、その後に訪れるのは下降のみです。
この法則はあらゆる事象にも当てはまり、時代・国・宗教に関係しない、不変の法則と言えるのはないでしょうか。

『世界の大富豪2000人に学んだ幸せに成功する方法』総合法令出版


佐賀大学元学長の上原春男氏は『創造の原理』(日本経営合理化協会)の中でこう語る。
[企業だけでなく、国家も外部の変化に対応できる新たな創造を行なわないと、僅かの期間で成長力を失ってしまう]
同様に、新たな創造的活動を行なわない個人もあっという間に成長はstopし、過去の人となってしまう。時代の変化に合わせて自分も変化するという創造活動を行なわなければ、生き残ることはできない。変化しないということは守りに入ること。つい守りに入りがちだけどどんな時も貪欲に学ぶ姿勢を忘れないでいたいな。