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素敵な話…【愛の話】
2012年04月27日 09:37
鈴木秀子著
[愛]は伝わっていますか
講談社より
とても感動するお話♪
Y少年は小学校2年の時交通事故で両親を1度に失ったため田舎の祖母の元に引き取られ、おばあさんとの2人暮らしが始まりました。
すると、さっそく新しく転校してきた都会風の子であるY少年へのいじめが始まりました。。。
いじめっ子のボスは、この地の名士といわれる工務店の社長の一人息子でした。
物は何でも買ってもらえました。
父親をまねて人に威張り散らすので、友達は恐れながらも追従しがちだったのです。
ある日、学校の帰り道で、ボスと取り巻き6人に待ち伏せされ、Y少年は殴られたり蹴られたりしました。
丁度畑仕事から帰っていたおばあさんは孫の血みどろの顔を見ると、一瞬、血相を変えましたが、何も言わずに手当をし、一言言っただけでした。
「明日からもいつも通り学校へ行くんだよ」
翌日の帰り道、昨日と同じ所にボスたちが見えました。
逃げようとするY少年の前に立ちはだかったのはおばあさんでした。
がっしりとした背で孫をかばいながら、堂々とボスたちに近づいていきます。
おばあさんの気迫に圧倒されたいじめっ子達は、立ちつくしたままです。
おばあさんはボスの肩をがっしりと押さえると、有無を言わせずボスの右頬をつねりあげました。
もがくボスを身動きさせず、腹にしみ通るような力に満ちた大声で、皆にも聞こえるように、こう言ったのです。
「おめえら、今日は許すから今日限りまともな人間になれ!甘えるな!親が忙しくて心をくれなくても1人の人間ととしてちゃんと自分の足で立つんだ。おめえらの年なら、そう生きようと決めれば、できる!甘えるな!!ちゃんと覚悟ができるまで、この手を放さねえからな」
ボスは段々うなだれ、周りの取り巻きの子供達は金縛りにあったように硬直しています。
暫くの後、やっとおばあさんのつねりあげから解放されたボスは、小さな声でY少年に向かって「ごめん」と言いました。
すると、周りの子供達も口々に「ごめんね」と頭を下げました。
「それでよし。おめえらが立派な大人になるまで、ばあちゃんは、死んでも目を離さねえからな」
そして、Y少年を引き寄せると抱きかかえるようにして再び気迫に溢れた声で遠く野山まで届きそうに言ったのです。
「この子は、うちの大事な子だ。ばあちゃんはこの子の為にいつでも命を投げ出す。そんな大切な子だ。この子には真面目に生き抜いてきた先祖代々の命が受け継がれている。この子はこの世の宝だ。この子は生きているだけで尊い子だ。この子の両親は目に見えなくてもこの子といつも一緒にいて守ってくれるんだ。この子はこの世の宝だ」
そう言い終わると大きく息を吐き、子供達の前に一歩進み、活を入れるように1人1人の子供の胸に奥深くにずしりと収まる声で宣言したのでした。
「おめえら、1人1人も『宝』だ」
この時以来、学校からいじめは消えました。
Y少年は祖母亡き後、施設で成長しました。
明るい親切な人となりで、今は誠実な会社員として人々の信望を集めています。
そして、彼はあの時の祖母の姿と言葉が、いつも自分を導いていると感じているのです。
「祖母は自分がどんな子であっても、宝のように大事にしてくれました。あの祖母の気持ちに背くことはできません」と・・・
感動です。無条件で受け入れる愛・・・心に響く♪
このウラログへのコメント
ななさんへ。有難う。何か忘れた思いが湧きだしました。人の心を動かすのは心の底に有る、人に対する思いさ
なださん:有難うございます無償の愛は深いです
守るべきものがあると人は強くなるのかな。本気で思いやっているからできる行動に泣いた。
強いこころのはなし!感動しました!
こうありたいとの思いは強く生じます!ななさん♪ありがとう!!!
秀55さん:ほんとにこうありたいですね心強くいかなきゃ
しゅうくりいむさん:想いの深さを感じますね
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