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響く話…父と彼
2012年04月07日 18:30
実家の両親に彼が結婚の申し込みをしに、挨拶に来た。
会話は和やかで結婚の話にも触れていたし、両親も私と彼の結婚を祝福してくれていたが、彼は「お嬢さんと結婚させてください!」のようなセリフを言えないでいた。
彼は話を切り出すタイミングを失っている様子だった。
結局、彼は確信の言葉を口にせぬまま宴は終了した。
私は彼を送るために玄関に先に出た。
しばらくして彼も玄関の方にやってきた。
彼は両親にペコリと頭を下げて私の実家を後にした。
私は彼を近くまで送っていった。
すると、彼がポツリと言った。
「お父さん、泣いていたよ・・・。」
私はどうして父が泣いていたのか彼に尋ねた。
「○○ちゃん(私)が先に玄関に行ったでしょ。その時、俺、お父さんに『○○ちゃんを幸せにしますから』って言ったんだ。そうしたら、お父さんは俺の手を握って薄っすら涙を浮べながら『娘を宜しくお願いします』って言ってくれた。」
私はその話を聞いて、目頭が熱くなった。
その後、しばらくして私は彼と結婚した。
たまに実家に帰ると、父は殆どお酒が飲めないのに夫と酒を飲みたがった。
後で聞いた話だが、父は親類に以前「○○は嫁には出さん!」と語っていたらしい。
しかし、父は夫を本当の息子のようにとても可愛がってくれ、夫をいつも誉めてくれた。
結婚3年目の今年、父が他界した。
夫は「お父さんにロクに親孝行をしてあげれなかったな・・・」と言った。
私も父に親孝行らしい事を殆どしてあげれなかった。
でも父は息子と一緒に酒を飲めることが出来て、幸せだったのかな・・・と思うことが慰めになっている。
人が人を想い感じる心。かける言葉。
心に響くね♪
このウラログへのコメント
昨日今日明日さん:お父さん側の立場にもなられたんですね。いい関係なんだろうな~
幸せな、お父さんだったと、思いますね
セピア色の、いい時代ですね。
阿木さん:この人ならと思った人だったのかもしれませんね(彼のこと)
管理貞操帯さん:そうですね
娘さんを持つ父は、結婚が娘を取られてしまう気持ちなのかな?愛せる人(婿)が増える感じがよかった。
しゅうくりいむさん:そうですね♪家族が増える感じが素敵
チョッピーさん:思った時にしていくのがいいのかも。5月は母の日で6月は父の日ですね
僕もかみさんの実家に行って言い出せないでいたら、お父さんに「娘をよろしく」って先に言われてしまった。
ティムヘスさん:あららそんなこともあるんですね
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