あこがれ79

初対面の５人とも紹介して貰い、直ぐに意気投合
８時前にはみんな集りました
シャンペンで乾杯の後、いよいよ七面鳥です
周りがカリッと北京ダックの様で、これがまた旨く、シルヴィアの料理のセンスが窺えます
　「このソースのレシピ貰ったから」と美咲が嬉しそう
その家に伝わるレシピ、家宝の一つです

儀式の一つが終わり、今度はプレゼントの交換になりました
抱え切れないプレゼントに、美咲が一番喜んでいます
全員が私達のプレゼントに大喜びで、早速皆の着付けを美咲がしています
私はキッチンに入って、二人のメイドさんに浴衣のセットを渡しました
ゲストと同じ物を送られ、思わず若い方のメイドさんがキスをしてくれるのを、年長の方がたしなめる

「君達もクリスチャン？」
「クリスマスに硬い事はよそうよ」
そう言うと、年上の方もキスをしてくれました
ダイニングに戻ろうとすると、シルヴィアが入り口に立っています
「貴方は良く気が付き、とっても優しい」
とキスをして褒めてくれました

「仕事はもうお仕舞い、さあ私服に着替えて一緒に楽しみましょう」
「もう直ぐ零時よ、さあ早く」
嬉しそうに、部屋を出て行く二人の後ろ姿
「シルヴィア、マリアの様だね君は」
今度は胸を擦り付け、口に強烈なキスをしてくれます

浴衣を羽織ったまま、皆ニコニコとしてそれぞれの箱や袋を開けています
ジョンから貰ったのは、年代物の古いジッポー
彼も本当は吸うのですが、これが一番気に入りました
シルヴィアからは、これまた年代物で滅多に手に入らないマルゴー
ケントはディケンズの初版本で、こんな物何処からと思うものでした
恐らくボストンの自宅の埃が被る書斎からでしよう

３時にお開き
全員がタクシーに乗って帰り、美咲を送り届けたのが４時少し前
お母さんが起きていて下さり、早々に辞去しました
美咲は休みに入っていますが、私は２時間だけ眠り普通に出社
流石にその日は眠かった


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