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【魔法少女っ】61-2、そろそ明かされる、アドルフの過去。

2012年02月23日 19:27

「ぴよぷー(また添い寝かよ)」
不満げなアドルフ。添い寝はそれは幸せなものだが、毎日はさすがにきついようだ。毎日ビフテキか。
あ。筆者にとって添い寝はごはんですので気にしないで。
ナレーションうざいですっ」
茜は消灯した。


「成功っ」
今回も「ドイツ」に来れた。しかし
「失敗っ」
小春達を夢に連れていくのには失敗した模様だ。
考えてみればわかるのだが、茜が寝てるとき小春が寝てるとは限らないのだ。
写真写真のまま茜の手元にあった。

「茜ちゃ~ん」
アドルフの妹・ステファンが呼ぶ。手には手製の買い物籠。
茜の宿泊の際に買い物の手伝いを頼まれたのだ。

ドイツ建築の街並みで買い物する。映画でしか見ない光景がそこにはあった。
お嬢さん日本の留学生かい?美少女だねぇ。ニンジン一個まけとくよ」
「はうっ!ニンジン食べれないですっ」
「茜ちゃん!めっ!ニンジンは有り難くいただきます」
「あはは……」

「ご覧の通りの貧しい街だが、誰も不満げはねぇ。貧しいながらも豊かな生活。これがこの街のモットーよ」
金物屋の親父に教えてもらう茜。
「素敵ですっ!勉強になります」
「ま。日本のような富国強兵を悪く言う気はないから、気を悪くしないでくれよ」
「ふこくきょうへい?」
「茜ちゃんの国の政策だよね?そのための留学生なんだよね?」
「あはは。そうなんですっ」
適当に笑って誤魔化した茜。
「でも日本は平和を愛する穏やかな国ですっ」
それは平成での常識だ。
へぇ平和を護るための強兵策なのか~。きな臭い世の中になったものだ。ドイツはいち早く民主主義採用した国だ。お嬢ちゃんも是非ともそこを勉強してけよ」
金物屋は新聞を拡げながら言った。
茜はその新聞の日付を見て驚嘆する。
戦前ですっ!」
「ん?茜ちゃんなぁに?」
妹は茜の発した謎の言葉に首を傾げた。

「何でもないですっ」


「ただいま~」
「おかえりなさい、お兄ちゃん」
「おかえりなさいですっ。ご飯にしますか?お風呂にしますか?それとも……」
「おおっ!これが日本での挨拶かっ」
まあね。
「お兄ちゃん。今日の売り上げはどうだった?」
「今日も似顔絵ばかりだ。なかなか個展での絵の買い手は見付からないな」
「でも、最近都会でユダヤ人達が財を成したのが出たっていうよ?金持ちさんがこの街に来たら、お兄ちゃんの絵、売れるかも~」
妹の話に、茜は不穏な予感を覚えた。
一方、アドルフはにこやかに妹の頭を撫でた。
「俺の絵は絵心を知らない成金に買われなくてもいいんだ。似顔絵だけでお前は養えるし、この街は暖かいから貧乏でも困らない。このかけがえのない日常が続く事が、俺の幸せなんだ」
なでなで…

この言葉に茜は引っ掛かりをおぼえた。
「かけがえのない日常」
アドルフじゃない他の人々から何度も聞いた言葉だ。

つまり、この後にアドルフは何らかのかたちでこれを失うのだ。


続く!

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