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【魔法少女っ】58-2、鳴らない、電話。

2012年02月05日 18:56

小春は部室に山積みされた台本から、ネタを探す事にした。
ポケベル?」
聞き慣れない。いや、耳にした事のない単語が書いてある表紙の台本小春は見つけた。

「ふみふむ……」
ざっと読む小春
定年を間近にした男が娘と同世代の女性に恋をする。しかし、それは男にとってはじめての浮気でもあった。この微妙なカップルの連絡手段はポケットベルを利用しての暗号会話。

「暗号で連絡するのか。面白いなぁ。でも結局、ポケットベルって何だろう?」
辞書を引いても出てこない。


「というわけで、年配のひとに聞いて見ました」
松並先生にマイク玩具を向ける小春
「年配って言うな~!私はまだまだ20代なんだから~」
「しかし、あたしたちよりは10年は長く生きてるんだよ。これ、知らないかなぁ?」
高瀬さんが生まれる前に既に終了したサービスだわ~」
やっぱり知ってるみたいだ。
「多分、その台本は、ソレがあった時代に書かれたものね。それをそのまま劇にするのは現在では無理ね」
つまり大分変えていかなきゃなんないわけだ。
「現代だと携帯電話がそれになるのかしらね。でももっともっと不便な感じよ」
松並先生曰く、携帯電話の普及以前以後では世界観が違うらしい。
見てくれは変わらないが、気持ちが違うっていう事か。謎は深まる。

松並先生もパラパラ台本を読む。
「でも、年の差恋愛って素敵よね~。憧れるわ~」
ムッとなる小春
「久保田先生は?」
「人間じゃないもの~。付き合えないわ~」
それは松並先生の本心ではないだろうと、小春は見抜いていた。


「……なんだかやんだ感じだずね」
教会。そこはかなく嫌な予感を抱くレイチェル
家族が交通事故に巻き込まれたときに、それを知らない間。そんな感じのふわふわとした不安感。
「誰も懺悔さこね教会さ引き込もってるがらか?」
シスター服のまま外に出るレイチェル
眩しい。
教会がいかに暗かったかがわかる。
だが、眩しいのは日差しが強いってのもあるだろう。「まだ帰ってこねが?」
教会時計を見ると、まだかずねや琴が帰ってくるタイミングではなかった。

「寂しいな」
レイチェルは思った。
自業自得か。
昔を思い出すレイチェル彼女にも暖かい家庭とかけがえのない日常に囲まれていた過去があった。
それを乱したのは父だった。あろうことか侵略者に積極的に加担したのだ。

レイチェル被害者であり、加害者十字架も背負う事になった。
この世界に来て、かけがえない日常を失った者を集めて契約し、魔法騎士にした。しかし、その闘いも敗北の形で終焉した。
にも関わらず、いわば弟子役の二人はそれぞれの新しい日常を作っている。弟子だけ出世した師匠のもどかしさをレイチェルは味わっていた。

感傷に浸っていると、爆音を鳴らしてロールスロイス教会に止まった。
「迷える子羊よ。迷惑駐車すんなず!」
ロールスロイスに詰め寄るレイチェル
中から出てきたのは、見知った顔つきの二人である。ワッフルの住人だ。

ひとりはご存知、サラ。もうひとりはレイチェルには初対面だ。
サラが、改まって挨拶する。
ごきげんようレイチェル。……いや、ワッフル北の国の王女エカテリーナ姫」


続く!

このデジログへのコメント

  • たかふみ25 2012年02月07日 20:47

    ポケベルが鳴らなくて(ドラマ)

    年の差恋愛を描いたドラマ。しかしこのドラマで人気を獲得したのは主役でもヒロインでもない、主人公の娘、坂井真紀だった。物語ははっきり言ってポケベルなくても成立する

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