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【魔法少女っ】59-2、かけがえのない日常。

2012年02月11日 14:51

その一日前。

「ただいま~」
「ただいまよぉ~」
かずねと琴が教会に帰ってくる。
違和感に気づいたのは、かずねの鼻だった。
「美味しそうな匂いがする!」
それは良いことの筈だが、かずねの表情は驚愕である。
あらあら、まあまあ!それは大変よねぇ」

廃棄したコンビニ弁当アレンジしたようないつもの食事とは違う。

「お帰りなさいませ!」
教会にいないはずの人物に驚くふたり。
「敵さんだぁっ!」
あらあら、敵さんだわね~。小春ちゃんが苦戦したって聞いたわ~」
「敵じゃないんですよ~」
警戒されたので慌てるヒガシノイス。
「冗談だよっ。浄化済みなんだろ。昨日の敵は」
「今日も敵~♪」
「だいごろう~♪」
「ごりあす~♪」
「……そろそろつっこんでいいがず?」
ビシバシ 
レイチェルが沈静化をはかる。
「この教会の新しい仲間だず」
ヒガシノイスです。琴様、かずね様、宜しくお願いします」
あらあら。様っていうのはいただけないわぁ。東原琴よ」
「気軽に接してよ!ボクは城西和音。わおんじゃないよかずねだよ」

「しかし、よくこの貧乏教会で働く気になったね」
かずねは疑問をぶつける。
貧乏教会だからですよ。妖精の姿のままワッフル帰還の機会を待っても良かったのですが、その長い間に何か手伝えないかと思いまして」
ヒガシノイスの故郷は今は廃墟なんだず。復旧待ちだな。おめだど事情は似でん」
レイチェルが補足する。
「姫様の恩情により、この居場所を得ました」
「姫様?」
「コラ!姫様って言うなず。こちょぴだいなぁ」
手で髪を叩くレイチェル
「確かにレイチェルは素は美人だから、お姫様なコーデにすれば似合うわね~。うふふ」
琴は試した事があるが、その時のレイチェルの拒絶っぷりが半端ないので、それ以来レイチェルお姫様コーデしていない。

「というわけで料理をつくらせてみた。オラよりは上手みだいだずね」
ハンバーグ味噌汁
オーソドックスだが、ほっこりする家庭料理だった。
「うわぁい。いただきまぁす」
子供のように嬉しそうにハンバーグを食べるかずね。
あらあら。行儀が悪い子ねぇ。うふふ」 
クスクス笑う琴。
ヒガシノイスの定着はさほど問題なさそうだ。

「うんまぁい!」
久しぶりの家庭の味にかずねは感激した。
「良かったわねかずねちゃん。うふふっ」
「…複雑な気分だず」
料理が下手くそな自分を恥じるレイチェルだった。
ヒガシノ、今度料理教えてけろず」
「畏まりました姫様」
恭しくヒガシノイスは返答した。
それを琴は皮肉だと解釈した。
あらあらおもしろいわね~。レイチェルは世間知らずのお姫様♪」
一方、ヒガシノイスは本当にレイチェルを主君たる姫ぎみと敬っているのだ。
しばらく談笑する。

かずねはそれが良いなぁと思い起こすのだった。

ふと、フラッシュバックする過去。

ああ、いつの間にかボクの願いは叶っていたんだ。


続く!

このデジログへのコメント

  • たかふみ25 2012年02月11日 14:56

    西島和音(わおん)

    スイートプリキュアに登場する響の親友。元来は彼女が新しいプリキュアになる予定だったがネタバレ企画書が流出する事件により変更。エレンが引き継いだ。

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