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●石とダイヤモンド(2)

2010年06月09日 00:01

●石とダイヤモンド(2)

Kにも気付いたことがあるようです。


『ねえ、・・zzさん、宇宙で唯一無二の存在なのは、この石でも、このダイヤでも同じことでしょう?』
『そうだね、その言い回しは、森羅万象に等しくおこる筈だよね。』
『でも、どうしてだろう?この石・・って云う限定はアリだけど・・このダイヤ・・って、云わなさそう!・・ダイヤは皆、総称としてダイヤ。そんな感じ・・』
『そう!よく気が付きました。それはね・・・』



ダイヤの金銭的価値が、個々のダイヤアイデンティティーを凌駕したんだね。つまり、ダイヤは高価なものだと云う代名詞になった・・お陰で、一つ一つのダイヤの粒は、アイデンティティーを失い、総称としてのダイヤモンド=高価なもの・・の称号を得た・・ということ。

方や、石ころは、いびつで金銭的価値が限り無く0に近いため、必然的に個々のアイデンティティーが際立ってくることになる。つまり、見た目が他と異なる石ころは『この石』と限定して、宇宙で唯一無二の存在であることを認識させやすくしている。



『で、我々人間は、どっちに近い?石か、ダイヤか?』
『多分・・石のほう・・』
『そうだよな。・・いびつで、かなり不完全で、良いところも悪いところもあるよな。・・でも、それを個性と云い、それは自分が自分であることの証明であり、つまり、そのことを含めてアイデンティティーって云うんじゃないの?』
『・・なるほどね。』
『だからさ、なにかが出来ることとそれが出来ないこと、頭がよいとか悪いとか・・これらは、各々の個性であって、要素としては対等なんだよ。裏っ返せば、出来ないことはダメではない。出来ない・・と云う個性なんだよ。』

『・・でも・・アイデンティティーを持つダイヤってないの?』
『んー・・あるんだな、これが・・』



例えば、『アフリカの星』・・世界最大のカットダイヤモンドとして、金銭的価値も凄いが・・なおかつ、そこのとをも凌駕する、ひたすら大きいというアイデンティティーを持つ。
例えば『ホープ』・・数ある巨大ダイヤの中で大きさは、目立たぬ存在だが・・不幸を招くことで有名。持ち主は、必ず、不合の死を遂げる・・。金銭的価値より、その呪術的存在が際立っている。



・・なんてね。



『私、そっちになりたい・個性的ダイヤ!』
『・・・あのなぁ・・・』
『・・わかってるって。無理なんでしょ。・・でも、愚痴こぼすKも、それって私のアイデンティティーだよね・』



それは・・その通り・・なんだけど・・それって・・認めたくないなぁ・・・

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