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ラピダス始動最先端半導体ファウンドリー

2022年11月12日 23:53

日本の半導体産業は、現在は材料や装置が主体であって、10ナノ以下のロジック半導体は日本では全く製造しておりません。手に入れるためには、完全に海外からの輸入に頼るしかありません。
日本が最先端半導体製造するようになるためには、膨大な投資が必要で
日本の半導体関連の会社では、そのようなリスクを取る事など出来ません。
日本が又半導体製造を復活するためには、国のお墨付きが必要だと以前記載しました。
それが今回、日米の国レベルでの協議がまとまり、日米で協力して最先端半導体製造出来る
様にしましょうという事になったから、こんなビックチャンスなど今後出て来ないかも知れません。
これも台湾のTSMCに最先端半導体製造一極集中してしまい、中国の出方次第になりますが、サプライチェーンの危機につながるからです。
今回の計画は、2027年までに2ナノレベルの最先端半導体を量産するという計画です。
IBMの技術協力もありますが、そもそもIBMなど最先端半導体の量産製造など行った事も有りません。
だから量産をラピダスに任せたわけです。
しかし未だ世界を見渡してもどこも2ナノの量産は行ってはいません。TSMCもです。
日本の半導体製造の今の実力はせいぜい頑張っても30ナノレベルです。
30ナノと10ナノでも製造レベルを比較すると、次元が違うほど格段に難しくなります。
日本の最先端装置や材料を使っても10ナノ以下の量産など出来ません。
不良品が山のように積み上がるだけです。
量産とは歩留まりとの戦いです。商売にするためにはどれほどの試行錯誤が必要だろうか?
技術者などずっと眠れない夜が続きますよ。
工場設計配置から始まりますが、設備の配置などノウハウの塊です。
配置が決まり、製造装置を導入しても量産が始まるまで,トライエラーの連続。
最大の問題はアメリカにも日本にも量産レベルの技術者がいない事です。
TSMCやらサムスン電子から技術者を引っ張って来るのが最も効率的ですが
それも半導体製造の全ライン(後工程含めて)を詳細に知っている技術者などいません。
ASMLの露光装置工程技術者を引っ張って来ても、フォトレジスト材料を剥離して
パターンが正確に切られているか、もし残渣があればどのようにして残渣を残さず剥離するか
ナノレベルの残渣を完璧に消し去るのは至難の業です。技術者だってそんな事まで皆すべてを知っているわけではありません。
疑ったらキリありませんが、最下層の蒸着層の密着が取れなくなるでしょう。何せL/S2ナノですから
そうしたらスパッタ装置で最下層の導電被膜を作らなければいけなくなるかもです。
もはや2ナノレベルでは主流の蒸着では難しいかもしれません。
2ナノレベル半導体製造はもはや神の領域(笑い)ですよ。
以前にも記載しましたが、3次元レベルの積み上げ半導体はメッキ技術者が必要です。
今の半導体製造では本当のメッキ技術者などいません。外部のメーカーの指導で行っています。
細かい所まで見渡して行くと、ここで働く技術者は、30ナノナノレベルの製造なども行ってもないのに、いきなり目指すのが2ナノですよ。
5年間で2ナノレベル半導体を量産するのは幸運が次々に訪れるしかない気がします。
悲観的な見方しかできないですが、それほど難しいのです。
日本人は悲観的な事を話すのは嫌がります。だが今回の計画は最悪を想定しながら
進むのが賢明です。最悪な事を想定しておいて、最悪な事が実際起きた時に想定していないよりは
はるかにましだからです。
応援資金は10年間で5兆円だからこれはまずまずの本気です。
今回のラピダスの動きは本当に待ちに待った計画ですよ。
何せ国レベルで動いているわけですから。日本とアメリカが共同して行う事業ですから
こんなまたとない機会を是非ものにして欲しいです。
心から成功する事を祈ってやみません。

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