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中日新聞より。いい話(^^)

2016年02月10日 23:52

テレビ富士山を見るたびに』


豊川市近藤さん(55)は、中学一年のときに祖母と両親、弟の5人で富士山に登った。父親はビル管理の会社に勤めており、なかなか休みが取れなかった。
休日に家にいても、トラブルがあると呼び出しがかかり出掛けて行った。それが唯一の家族旅行だったという。
九合目くらいで母親高山病にかかった。「もうだめ」と言う母に、父親が「帰ろうか」と口にしたときたっだ。
下りてきた人に「もう少しだから頑張って」と励まされた。そのおかげで全員で頂上に立つことができた。
ところが、車にカメラを置き忘れたことに気づく。
そこで父親が、近くで風景を撮っていた男性に「一枚お願いできませんか」と頼んだら応じてもらえた。
住所とともに、現像代などとして500円を渡そうとしたが受け取ってもらえない。それどころか昌子さんにレモンジュースお菓子をくれたという。そして一週間後、写真が送られてきた。
それから10年後のこと。父親が病院で入院。正月年賀状を病室へ届けに行ったときのことだ。
その中の一枚を指さし「この人だれ?」と尋ねると
「あのとき、富士山頂で写真を撮ってくれた人だよ」と教えられた。
昌子さんは、父親が毎年、年賀状を交わし続けていたことを初めて知った。そのすぐ後の1月23日、父親が亡くなった。
そして、喪中のはがきを送ったのがお付き合いの最後になった。
「今と違ってカメラが高価な時代でした。でも、そのおかげで一枚の写真から良き出会いがありました。テレビ富士山を見るたびに思い出します」と昌子さんは話す。

中日新聞掲載 2015年11月29日

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