シンプルライフ

主人公は未だデビューできない漫画家である。
彼は毎回編集に持ち込むが
絵がデッサン狂ってるだの
リアルじゃないだのいろいろいわれる

世界の外観を作り出す4次元設計事務所
の所長を助けた主人公は世界をシンプルにして
ほしいと要求し全てが落書きのような
世界へと作り変えられる。

人々は○と線だけで構成され
主人公でも簡単にかけてしまう。
しかも人々の感情も短絡的に
なっているおかげで、桃太郎のような
話でみんな涙をながして感動する。

彼は一躍人気作家となるが
なんだか解せない。
かといって難しい話を書くと
みんな全くついていけない。

しかも世界がシンプルなために
どんな高級なものを買っても食べても
食べたような気にならない。
可愛い彼女でさえ、◯と線だけになってしまい
なんとも言えない。

やっぱりもとの世界の方が
良かったと思い出す主人公。
しかし、この世界で受けた名声は全て
リセットしなくてはいけない。

躊躇する主人公。
しかし、体がシンプル化し始めていた。
彼はシンプルな世界から抜け出せぬまま
自分もシンプルになった。
しかし、彼は非凡になってしまった。