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短編小説・・・9

2009年04月24日 20:08

娘が開いていったサイトをしばらく眺めていた。こうやって女の子を選択して話をするのか・・それによって女の子報酬がいくんだな。寂しい男はいるから、こんなのにハマる男もいっぱいいるんだ。ガイシャも寂しい男だったのか・・
事件も膠着状態で、ちょうど一ヶ月立った日、刑事には現場百回という言葉があるが、初心に返って現場に立ち寄ってみた。
そこで、初老の男性が花を手向けて、ワンカップを置いている姿を見た。俺はその男性に声をかけてみた。
「失礼ですが、こちらで一ヶ月前に亡くなられた方のお知り合いですか?」
「誰よ、あんたは?」
話し方に違和感を覚えた。すかさず警察手帳を見せたら
「あ~ら、刑事さん?ワタシ初めてだわ。」
オカマっていうやつか?
「チュウさんはウチの常連さんだったのよ。」
「少し話を聞かせてくれませんか・」
「いいわよ。でもここは色気ないから、コーヒー1杯奢ってくれない?そこのホテルに行きましょうよ。」
ということで京王プラザホテルラウンジで話を聞くことにした。
「チュウさんはね、1年半くらい前かな・・一人で突然やってきて、初めてだけどいいかな・・そう言ってたわ。だからワタシ言ったの。ここは変態ボッタクリバーよ!って。
そしたら笑ってカウンターに座ったわ。
ワタシの店はね、女が一人でも来れる雰囲気を作っているから、女性だけで来るお客さんが結構多いのよ。そこで男のお客さんに紹介して仲良くなってもらって常連を作ってきたの。
チュウさんにもね、すぐに紹介してあげたの。殆ど娘みたいな年の差。
でもね、すぐに打ち解けて結局常連に。いつもその娘が一緒よ。彼女、美穂って名前なんだけど幼いときに父親を亡くして、母親を楽させたいから高校卒業してすぐに東京に来たの。
一生懸命働いていたと思うのよ。でも一人だし、父親を知らないからチュウさんにハマっていったのね。お父さん、お父さんって腕にしがみついていつも楽しそうだったわ。」
ハッとする気持ちを抑えて聞いてみた。
「その女性のいでたちを教えていただけますか?」
「そうねえ、モデルみたいな体型で髪が長いステキな子。でもね3ヶ月くらい前からばったり来なくなっちゃったのよ。」

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