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冬の彼方へーーーエピローグ8

2015年04月18日 23:24

二人は二回交わった後急いでホテルを出ることにした…
二回続けることは想定外で客先への訪問時間が迫っていた。
東澤は自動精算機で精算を済ませると美紅とともにドアから出て二人は車へ向かった。

その日の訪問は以前美紅が同行した時同様、クライアントの手応えは上々に思われた。
いずれも美紅の功績が大きいと言えるだろう。
東澤もほっと胸を撫で下ろした。

会社へ戻ると二人は課長成田に早速報告した。
成田もほっとしたようだ。
部下に土曜出勤させた甲斐があったというものだが、美紅の存在はやはり大きかったと言える。
一つ山を越えられたことに余程安堵したのだろう、
成田は緊張が解けたようにチーム全員に声をかけた。
「今日は一つ成果が上がったも同然だね。
本当にほっとしたよ。東澤も如月さんもご苦労様。
ということで、今夜は一杯やりたいと思うんだけど、
皆都合はどうかな?
もちろん、無理にとは言わないけど、何だか嬉しくてね。
都合のつく者だけでも俺に付き合ってもらえないだろうか?
どうかな?」

皆からは異論は出なかった。
美紅も少しだけなら、と参加を決めた。
何しろ自分も関わったことでもあるし、無下に断る訳にはいかない。
そうとなれば定時までに業務をこなそう、という雰囲気が皆に生まれる。
そして実際、皆各々の業務に集中し何とか定時までにやるべきことをやり終えたのであった。

今日の店は何時もの商店街のお決まりの店。
皆早速乾杯用のアルコールを頼む中、
美紅だけは大事をとってウーロン茶にする。
と、皆一斉に驚きの目を美紅に向け、
「あれ?美紅さん今日はどうかしたの?
いつもの潔い飲みっぷりを見られると思ったのに、
珍しいね。」田村が尋ねる。
「たまには大人しくしようと思ってね。
悪酔いして皆に迷惑かけてもいけないし!」
美紅は明るく答える。

飲み物が揃い皆で乾杯すると三々五々皆上機嫌で喋り出す。
美紅はこの雰囲気が好きだ。
ただ今日はウーロン茶なので美紅自身はやや控えめに…。

しばらくして美紅は少し胸やけを覚えた。
揚げ物が多かったせいかもしれない…と思っていると、
どうやら限界が来たようだ…。
喉元まで何かが上がってくるような感覚を覚えた美紅は、
慌ててトイレに駆け込んだ…
うっ…
美紅は食べたものを少し吐いてしまった。
つわりかしら…美紅はとっさに思った。
以前ならこの位なんてことなかった…。
吐き終わってから手洗いで口をすすいでいたその時、
咲紀が心配してトイレに入って来た。
大丈夫ですか、美紅さん?
ちょっと顔色が良くないような…」
「うん、なんか胸やけ…ちょっとだけ気分悪くなったみたい…
でも今はもう大丈夫だよ、ごめんね、途中で席を立っちゃって。
ありがとう、もう平気」
「そうならよかったです…心配しましたよ、急にトイレに行っちゃったんで」
美紅は咲紀の気持ちがありがたかった。
そして二人は席に戻った。
小一時間程居たろうか、
美紅はもう帰ろうと思った。
宴もたけなわの中、皆に気遣って咲紀だけに
「咲紀ちゃん、私もう今日は失礼するね、疲れもあるし、
さっきのこともあるし…このまま帰るけど皆によろしく言っといてくれる?
ごめんね。じゃあお先に失礼するわ…お疲れさま。
咲紀ちゃんも無理しないで気をつけて帰ってね…」
そう言い残すと美紅はそっと店を後にした…。

このウラログへのコメント

  • けろ 2015年04月19日 02:24

    次は咲紀ちゃんと男性社員のセックスシーンに興奮したいワン!(^o^)/

  • ジョシュア 2015年04月19日 02:29

    遅い時間に見ていただいてありがとうございます♪
    エロタイム期待していただいてたらごめんなさい。
    物語は終盤へと…エロあるかなぁ?

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