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酒乱4

2011年12月06日 19:32

酒癖の悪いやつはだいたい友達もいないし、誘われることもない。

あいつは飲まなければおとなしいし目立たない、普通の気が弱い男で、なによりまじめだ。

こういう気が弱くまじめな男が、みんなにうっちゃられるのはどうも気の毒だ。そう考えるのはオレだけでない。あと一人いる。

そいつと誘ってのみに行く。いつものことだからコトノ顛末はだいたいは予想できる。あとは本人の身体で払ってもらうしかない。

例の男はことのほか嬉しそうについてくる。いいやつだ。

うんで、飲み屋に行く、例の男を連れて行くと、知っている店はだいたいお断りだから、こいつと行くときは知らない店になる。

知っている店なら、店主も、ママも女たちもだいたい知っているから、きがるだわな。


ところが、知らない店にいくと、まづ、勘定はどのくらいなんだとか、ヘンなことが頭をよぎる。それよりも、女たちの予備知識がないから、どういう女だかもまったくわからない。

まあ、それでも、たいした違いはなかろ、ということで店に入る。

1時間近くなってくると、客も女たちもだいたい仲良くなってくるな。カラオケで歌い出す、このあたりまではいい。

店の客は当たり前だが、オレたちだけでない。当然、マイクの取り合いになる。

マイクがないから、例の男は踊り出す。自我流だから、踊っているのか飛び跳ねているのかわからない、当人は踊っている。

運動すると、どういうわけか酒の酔いが一気に回る。男は服を脱ぎ始める。

まあ、言ってみれば、ストリップをやり始めるのだな、

これを見て、女どもはスゲー喜ぶ。なんでだかわからない。きゃあっ、キャアッ

男はますます、脱いでゆく、とうとう、ぱんつ一丁になる。踊りながらだ。

この段階になると、女の喜びようは異常になる。

このあたりまでくると、この男は店のヒーローになっている。

よせばいいものを女どもは、やんやと囃し立てる。jきゃっ、きゃっ、モットオ、もっとお

もう、店が一体となって、盛り上がる。


で、パンツ一丁になった男は、パンツを脱いだ、これを見た女どもは、さらに大きい声で、

きゃあっ、きゃああ、すてきー、ステキ

いらざることを口走ってしまった。

男は、そのパンツを一番高い声を出している女のアタマに被せた。

ぎゃあっ、ぎゃああ、

どうだ、オレのパンツは臭いだろ、

ぎゃあ、あああ、げっ、ゲッ

女は男のパンツのニオイで

キレた。

なにを思ったのか、女はしゃがんでパンツを脱ぎ始めた、もちろん女とて酔っている。

脱いだパンツを男のアタマに被せた。

どうだ、クサイだろ、どうだ、どうだ。

男は分けがわかなくなって喜んだな。

女はそれで足りなくて、テーブルのおしぼりに自分のおしっこをしたたかにかけて、男の口に詰め込んだ。

どうだ、どうだ、これでどうだ。

反対に男はますます、喜んだ。

みかねて、オレの連れは店長に言ったな、

オイ、あの女をなんかしてくれ。

お客さん、あの女は酒癖が悪くてどうにもならないんですよ。


なに、じゃあ、勝手にしろ。

オイ、かえろ。

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