あこがれ46　挨拶

８月１８日土曜日
お母さんとお姉さんに、初めて会って挨拶をした
３人ともそっくりです
３０分だけ中に入り話しましたが、驚いたのはお母さんに対して

大学教授から来るイメージ、メガネに頑固で堅物
・・・とんでもありません
気さくで面白く、話が上手いのはさすが
お姉さんは美咲よりは大人しいですが、良く喋ります
大学と仕事の事などを話す内
「美咲の勉強を教えて頂き、ありがとうございます」
「いえ、暇人間なので」
「美咲が、渡しても絶対に受け取らない、と言うものですから」
「授業料なんて頂く程、お教えしていませんから」
その話しは続けたくないので、海外旅行の話しからロスに持って行きました
「１１時までに送り届けます」

５時５分過ぎ、麻布の超高級マンションに着き、インターフォンを押すと
「直ぐ開くから１００１に上がって来て」　と、シルヴィア
エレベーターが最上階１０階で開くと、ジョンが立って待っていてくれます
美咲にはキスを私には握手
部屋に入るとリサと後輩を含めた四組のカップル
シルヴィアに花束、ジョンにワインを渡します
初めての４人に我々を紹介してくれます
全員が私より年上で、３０代と４０代
２人がアフリカ系、２人がラテン系のカップル
男性４人は仕事仲間ですが、会社が違う
奥さんは２人共、超美人でスタイル抜群
女性全員少しラフ目のカクテルドレス
男はジャケットにノーネクタイ
美咲もミニのグレーのカクテルドレスなので馴染みます

シャンペンで乾杯の後は、２人を取り巻き質問責め
１６歳なんて見えない、美人、スタイルがいい、胸も日本人ではないみたい、羨ましいのはこの髪で４人全員が私にも欲しい
大体は美咲にも分かります
８人とも高等教育を受けた上級階級の家柄で、美咲の為にゆっくりと分かり易く話しています
殆ど通訳必要なし
美咲も単語の羅列で話し、充分会話になっている

テーブルに座っての食事では、フィリピンのメイドさん２人がサービスしてくれました
ケータリングではないな、とシルヴィアに聞くと「私と妹とメイドの４人で作った」と言います
オードブル、スープ、魚、肉は鶏、デザートは甘さを控えたムースにコーヒー
ワインも白赤ともブルゴーニュの良い物でした

場所を変えても、椅子やソファで取り巻き、質問の続き
その内、女と男に別れてワインやブランディ、ウォッカにシャンペンとそれぞれ好みを飲んでいます
好きな飲み物をジョンに聞かれ、ボルドー、メドックと言うと、部屋から出て行き２本のメドックを持って来ました
ムートンとラトゥール
２つとも美味しいワインです
まずはムートンを抜き、味見をさせます
首を縦に振ると半分まで注いでくれました

「２本とも飲んでくれ・・・ワイン好きが少ない」
喜んで頂きます
ジョンはウォッカのロックのみ
「確かにウォッカは甘くてピリッとして美味しいけれど、私には強すぎる」
と言うと、笑います

美咲を見ると、アイスティ
お酒は大学に入るまで飲ませません
他の４人の女性達はみんなドン・ペリです
アフリカ系の奥さん、顔もスタイルも他を圧倒しています
ハル・ベリーに少し似ていますが、彼女より数段セクシーだと言うと、抱きつきキスをしてくれました

もう一人もブロンドで４０過ぎの超美人
ハリウッドの女優かと聞くと、これまた抱きついてキス
彼女に通訳を頼まれ、
「彼は滅多に会えない貴重な男。　絶対に離すな」　と美咲に言うと
「離すものですか・・・死ぬまで」　
「それでいい」
９時になり暇を告げ、来月のパーティにも誘うから必ず二人で来い、とジョン
送り届けたのが１０時でした
お母さんとお姉さん、それにお父さんも居て、無理やり上がらせられて、１時間も話すはめに
当然お父さんの同じ学部の後輩の私、兄も後輩
特に先輩後輩の結び付きが強い大学です
話が盛り上がらない訳がありません
まだ５２歳と若く、学部は違っても親父の後輩でもあります
親父の事を毎年秋の講演で、知っているそうです
世間は狭い
１１時過ぎに辞去


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