女の子にはモテる

＞友達なら普段着でも

　いえいえ、　相　手　で　は　な　く　場　に　合　わ　せ　て　服を選ぶのが女というイキモノです。相手がどうでもいい人間でも、ちょっといい店に夕食を食べに行くとなったら普段着じゃ居られない。着飾りすぎてもアイタタだけど、普段通りってのはまずあり得ない。

　彼女らが意識しているのは目の前の男性ではなく、むしろ同じ場に居る女性であったりします。周りの女性達と比べて私の服のセンスは悪くないか？　顔の可愛さは？と、水面下での争いは留まるところを知りません。
　本来の争点は「どちらが男性に受け入れられるか」なんですが、「私が」「いいえ私の方が」となれば最早男性の入り込む余地はナシ、女同士の意地とセンスと財力の張り合いですね。

　それは初めて入る小洒落たお店でも同じこと。お洒落な気分で気分よく、気兼ねなく食事をするために、あらかじめ「ちょっと小洒落た自分」という武装をしてゆく必要があるのです。
　一緒に入店する男性も、そういう見方をすれば「大きいアクセサリー」だったり「雰囲気を出すための大道具の一部」だったり。



　つまり何が言いたいのかというと、今日会った彼は何故あんなにも普段着だったんだろうかと。お前それ……その服、思い切り普段着だよな？

「いい感じの店やねー」
「なー、お洒落やろー」

　って、向かいに座ってる男が普段着じゃ雰囲気にも酔えやしねぇよ。彼氏になってくれとは死んでも言いたくない友人とはいえ、「小洒落た店で食事するアテクシ」に酔う余地くらい残しといてくれよ……
　それなりに気の置けない相手だったので、「ふつーの女の子に同じ事したらシバかれるぞ」と脅して帰ってきました。これが誕生日当日じゃなくて本当によかった。

　当日、つまり昨日はというと、悪友な女友達とキャッキャウフフ、思う存分に華やかな雰囲気を楽しんで参りましたよー。
　連れはみんなカワイイし、ご飯美味しかったし、欲しかった小物も一緒に見てもらったし、ちょこっとサプライズもあったし、なんで同性と過ごした方が「楽しい休日」度が高いんだろう。私の男運がないだけなのか、それとも友達に恵まれ過ぎてるのか。



　明日は男女混合での食事会、私の外食ラッシュの最終日ですが、主役権限で禁酒令を発布することにしました。
　だって私、下戸なんだもの……自分の誕生祝いの席で、嘔吐した奴の面倒見たりするのは御免だぜ！



＞花灯路いかね？

　いいね！　その行き先の渋さが！