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おい若井!ちょっと校舎の裏来いよ

2013年11月30日 22:39

最近、一部の人から熱烈に支持され
伝説的な作品の一つとなっている
若井俊二監督の”リリィ・シュシュのすべて”
という作品を見たのである。

タイトルとパッケージが非常に前衛的で中二病
的なものを感じて、以前から見たい映画リスト
入っていたのであるが、HULUの
見放題映画の中にあったので早速見てみたのだ。

そしたら、いかんせん
私が想像していたものと
違ったのはいいとして
この作品自体に異様な不気味さ
があってそれが私は受け入れられない
原因だと思ったのだった。

これは私が中学生くらいのころに
上映された作品で、
切れる14才という言葉が流行語
なったころとかぶる。
確かに、今から十数年前に
当時の十代の少年たちを包んでいたのは
大人たちからの異様な視線だったような
気がする。

この作品もその当時の
社会背景を反映して
いじめ自殺援助交際暴力
ネット、万引き…など
これでもかと詰め込んでいて
正直息が詰まりそうなくらい
暗くて陰惨で救いがない。
物語にもなにかメッセージがあるのかと
言えば、ないに等しいのである。

作中の主人公の少年はリリィ・シュシュという
独自の世界観を持った歌手のファンで
ネット上のファンサイトで、いろいろ
感想を語り合うのであるが…
まぁ、この会話がなんか受け付けないというか…
一種の宗教みたいな感じなんだよねぇ
リリィの歌を聴くとエーテルが注入される、とか
彼女の歌で呼吸している、とか
彼女は神の申し子、とか
そういう会話がファンの間でされているわけ。

このたぐいの気持ち悪さというのは
今年のはじめに奥さんストーカーして
殺しかけたアルカ言語の作り手と
実用性のない架空世界の言語一生懸命
作ってさも美しそうな世界観を作って
酔っている人たちの言動を見ていた時の
気持ちと同じである。

若井監督もこの作品の物語は当初
ネットの掲示板のようなところで
書いていたらしいのである。
するとこの作品の気持ち悪さも
なんとなく納得した。閉息的な場所で
書いたから内容も閉息的傾向にあるのだと思う。

というよりも
私はある程度前衛的な作品で
起承転結がないものでも
胸に訴えかけてくる何かがあるもの
ならば駄作と言われる作品でも
なんとか良さを探そうと思うのであるが
この作品にはなんかこう
若井監督の一方的すぎる青少年の見方という
ものが反映されていて、あんたこの映画とって
自分は青少年代弁者になったつもりなのか
って思うくらい、欺瞞を作中の随所から感じるわけで…
映像は幻想的できれいなんだけれど
それもなんか自分の作品に酔ってます感を
感じずにいられないのである。

私のような絵を描いてきた人間は
この手のしれっとスケッチブックを持ってきて
俺こんなん描いてんだけどすげぇ?すげぇ?すげえっしょ!
って無言で自慢する野郎が多いんだけれど
それとすごく似ている気がする。
若井にとってこの作品はネットの掲示板に掲載した
時点で作者の妄想だけで語られ作られた
自己満足の産物であって、少数の賛同者の
意見をまるで弱者の救済と勘違いして
大勢の前で大公開したのが間違いだったのだ。

こういう大人の一方的な
現代の子供は不自由で可愛そう
みたいな見方はいい加減辞めるべきだと
私は思う。こういう思想がそういう
子供を増やしているし、そういう題材で
描いておきながら救いを求めるものに
救いを与えないのは表現者として
失格である。他の作品も鑑賞するが
このリリィ・シュシュに関しては
ソ映画レッテルを私ははらせてもらう。

このデジログへのコメント

  • 4mb3r 2013年12月01日 00:04

    ゼロ年代初頭かこれ…

    (こういうコロニーって今だとニコ生・ツイキャスで縮小再生産されてそうでアレ

  • ポマポマ 2013年12月01日 00:38

    > ageage777さん
    ニコ厨正直きもいと思いまーす

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