来期に向けてー４－

片岡氏、打撃コーチ受諾－阪神でアニキに次ぐ実績
夕刊フジ - 2009/10/15 16:5

　阪神は来季の得点力アップを目指して、ＯＢで野球評論家の片岡篤史氏（４０）に打撃コーチ就任を要請。１４日、兵庫県芦屋市内の自宅で取材に応じた片岡氏は「球団から正式に打撃コーチの話をいただきましたし、僕も快くお受けしたいと思っています」と就任決定を認めた。

　１９９２年から日本ハムの中軸選手としてプレーした後、２００１年秋に阪神にＦＡ移籍。０３年、０５年のリーグ優勝に貢献し、０６年限りでユニホームを脱いだ片岡氏。プロ１５年間で通算１４２５安打は阪神の選手では金本を除いて誰もかなわない実績で、その打撃理論の説得力は十分だ。

　「今年の打撃コーチ（和田、中村両コーチ）が右打者と右打者だったが、チームは左打者が多い。そこで左打者の僕に指導を、ということで話をいただいきました。チームに元気を入れて欲しい、とも（球団から）言われました」と片岡氏。コーチ業での実力発揮に意欲を示した。

　現在の阪神はレギュラーでは赤星、平野、鳥谷、金本、ブラゼル、代打の桧山、葛城と、主力打者の多くが左打者。またその一方で若い左の好打者を自前で育てられていないのも事実だ。今季終盤に１軍に上がった柴田、野原祐ら左打者の育成も片岡氏の腕の見せ所となる。また、右打者でもクリーンアップへの成長が期待される桜井とはＰＬ学園高の先輩・後輩の間柄。一本立ちへの手助けも請け負う。

　３年前まで同僚だった選手たちと今度はコーチと選手の関係で接することになる片岡氏。「プロ野球の世界は３年たったらチームもガラッと変わっているもの。メンバーはほとんど同じでも、外から見ているのと中に入って感じるのと全く違うでしょうし…」。阪神の得点力強化に大きな期待がかかる。（上阪正人）