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娘たちの負け試合

2009年01月25日 10:59

娘たちの負け試合

隔週土曜日に娘達のホッケーチームが遠征試合にでかけるときには車で近郷のクラブへ親たち何人かで娘達を分乗させてそれを運転する義務がありその順番がまわってくるのだが、私はこの1年ほどそれをやっていなかったし地元のクラブで試合があるときにも娘の試合に応援に行くことはなかった。 家人は遠征試合に車を運転することはないのだが自転車クラブに出かけて応援することはやっている。 私の順番で2回ほど運転の機会があったのだがクラブの集合場所にでかけてみると既に充分な親の数が揃っていて必要ない、ということでお役御免をさずかっていたのだ。

けれど、今日はぜひとも必要だそうで他の3人の母親たちとともにコーチと13人の娘達を各自の車に分乗させてスキポール空港に近い町のホッケークラブに出かけた。 天気は曇りがちだったものの幸いに雨も降らずなんとかやり過ごすことが出来たものの外気5℃に一時間以上立ちっ放しで晒されるのは少々寒さが体の芯まで沁み込んで35分の前半が済んだときには親たち全員がクラブハウスに入って熱いコーヒーの有難さにほっとして後半が始まってもなかなか腰を上げづらくガラス越しにみているうちに敵方がゴールを決めるのが見えて一層腰も重くなるのだった。

そのときには既に3点以上入れられていて我々の娘達にはまだ得点はなかった。 大体が始まって2分ほどで向こうの先制点を入れられて親たちの気分は少々挫かれていたのだがそれでも声援は続けているのだが娘達はまたか、というような気持ちになっており、慣れっこにもなっている。 うちのこのチームは弱いのだ。 大体が勝った、という話は聞いたことがない。 一年で数回勝ったといことは聞くし、自分の娘が得点した、ということも聞くのだが兎に角弱い。 スポーツはすることに意味がある、とみな言い交わすのだがそれには説得力に欠ける部分もなくはない。

18歳以上になると成人の部にはいるのだがそれまでは年齢別の青少年の部で男女17歳の部は子供達の最年長にあたり成人の部になると試合は日曜となり、チームの中には免許証をもつ者も出てきだすから親の運転義務も無くなるわけで今日この娘達のチームを送り向かいするのもこの5月ぐらいまでだろう。 年齢別で男女それぞれ5つ位チームがあるように思う。 13x5だから65人、17歳の娘が65人いて能力のあるものを選抜してベストチームから5組までどこのクラブもそういう風に構成し、娘の属する3番目のチームは今日は相手チームの2番目のチームと対戦することになっておりこのクラブは全体的に娘の属するクラブより強い、ということが初めから分っているから頑張って引き分け、向こうの調子が悪ければこちらが勝てるかもしれないけれど一般的にはダメージをどれだけ小さくできるか、というのが課題、ということになっているのだそうだ。 つまり、初めから勝てそうにない、ということが蓋然性としてある。

こういうことをこの6,7年やってきているのだ。 だから負けるのには慣れていて、たまに勝てれば僥倖とするようなものでそういう中で彼女達スポーツを続けている。 つまり、階級社会なのだ。 年齢の離れた者たちとは対戦せず同じ年齢のいろいろなクラブのチームと対戦するのだがそれぞれの今までの戦績は全てリストになっていて小さな驚きはあるものの5組が1組のチームを負かすことはほぼないとみていいし下位のチームが上位のチームを負かすと金星となる。 うちの娘のクラブには会員が2000人ほどいるのではないか。

わがチームの娘達を見ていて相手チームの娘達の技量が飛びぬけて優れているというわけでもない。 もちろん親の贔屓目は充分あるのだが既に勝つことがかなわないほどの点差になっているのだから大分見る目も醒めていることを考慮しての観察だ。 ボールの取り合いで競り勝つ場合がおおいのだが決定的にちがうのは相手方がボールをとった場合、そのあとのロングパスが旨く、そういうときには我々の守りが追いつかず得点されてしまう、ということが多いのだ。 つまり、あれよあれよ、どいうまに得点されている、というケースだ。 こちらはそれが遅いから相手方のゴール間際にボールを持ち込んでも向こうのガードが堅いからねじ込めないということになる。

寒い人工芝グラウンドの周りでのそっと立ったまま観戦していると丁度スキポール空港をたった今飛びだしたジャンボジェットエアバスなどがまるで浮かんでいるように鼻先を上にしてゆっくりゆっくり上がってきて同時にこちら側に機体を捻ってなおかつそのまま上昇をつづけながら過ぎていくのが見える。 機内では搭乗員のアナウンスが始まったところかも知れず機内の傾斜もかなり大きく、もちろん乗客はシートベルトに縛られたままで搭乗員が規定道理、緊急の場合の指示をテープアナウンスに合わせて行うのもまだすこし先だし、ベルト脱着OKのサインがでるのもまだかなり先の話だ。 土曜の午後4時ごろというのはラッシュアワーなのかもしれない。 先ほどの機体がもうかなり向こうに過ぎて豆粒のようになったと思えば反対側に先ほどと同じような大きい機体がゆっくりと現れている。

帰りの車の中で娘達は高校を6月に卒業してからどうするのかについて大学に行くことは勿論のことながら一年ぐらいは南米旅行するというものもいてそのプランの事を楽しそうに話していた。 それぞれ夏休みには友達達とグループヨーロッパのあちこちに出かけることになっているようだ。 だいたいこの年頃までに家族でヨーロッパの各地に夏のバカンスで出かけた経験はあるからこの年頃になると親から離れて初めて自分たちだけで出かけるということでもあり外国旅行の経験はゼロということはないのだし言葉に関しては皆、英語ドイツ語フランス語、中にはイタリア語スペイン語も話すものがいるから言葉には困ることはない。

そんなことを屈託もなく話している若い娘達はさっきまでの試合結果、0-7のことなどとっくに頭のなかから消えているし来週はゴールシュートして誰かが得点できればいい、とでもぼんやりと思っているのだ。

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